「相談員試験の勉強方法 その1」では、孤独な受験勉強の中、モチベーションを維持していく環境についてお話ししました。
その2では、具体的な試験対策である、基礎知識の習得と過去問対策のうち、基礎知識をどのようにして勉強していくのかということについてお話ししたいと思います。
大きく分けて4つの方法があると思います
- 試験対策講座の通学受講
- 通信教育
- 市販の参考書等での独学
- 勉強部屋の過去問対策のみの猛者
1.基礎知識習得の最強方法は対策講座の受講がベストだが条件あり
法律の基礎知識はそう簡単には学ぶことができません。書籍や通信教育などもありますが、やはり、リアルな専門の講師から、直接講義を受けるのがベストです。
ただし、当然ながら、時間が必要です。場合によっては費用も必要です。
また、ある程度の基礎知識がないと、ついていけません。
試験対策講座としていますが、特に試験対策にはこだわらず、専門分野の講座という感じで、大学の授業のようです。
現場では必要であるが、試験には出題されないようなことも学習します。
一般の受験者にとっては、対策講座は現実的ではありませんね。
試験対策専門講座
消費者庁が創設後の消費者行政活性化基金で国民生活センターが全国各地で消費生活専門相談員養成講習会が開催されました。3年ぐらい継続された後、なくなりました。無料だったような気がしますが忘れました。
現在は、相談員協会が主催し、全国の各支部で開催しています。2-3万円ぐらいですね。
「相談員協会の試験対策講座は参加したほうがいいのか?」に対策講座についてまとめていますので参考にしてください。ざっくりいうと、試験対策講座というよりも、専門分野の講座で、大学の講義のようなので、ついていくのが大変だと思います。それでも、受講する気持ちがあれば、勉強してみてもいいかも知れません。
2.通信教育
リアルな専門講座が受講できない場合に次の選択肢となるのは通信講座です。
ただ、通信教育に向いてる人と向いていない人がいます。どっさり送られてくるテキストをただ積み上げるだけになり、遅れはじめると続けるモチベーションがわかず、手付かずで終わってしまうパターンになりがちです。
私は通信教育が苦手です。ついでにDVD講座も苦手です。できるだけ時間を使って、予算と相談しながら、リアルな講習会に参加するようにしています。
通信講座といっても、要はテキストで自主学習することになりますので、次に紹介する「市販の参考書等での独学」と大差ありません。添削があるといっても、きっちり添削を受けるべきところまで学習できるとは限りません。高価な書籍に終わってしまう可能性もあります。永久保存できる参考書と考えると気が楽かもしれません。論文添削だけは使えるかもしれませんね。テキストの中身が確認できない場合は不安です。細かい字でぎっしり書かれたものなど、見た瞬間に嫌になるテキストもあります。
相談員協会の通信講座
相談員協会でもリアルな専門講座に加えて通信講座もはじめまています。ただし、締め切りが早いです。結局は600ページのテキストを独学して、定期的に確認テストを受けるという精神力が必要な講座です。挫折する確率が高いかもしれません。ただし、通信講座をきっちり完徹して、勉強部屋で過去問対策し、合格した会員もいます。
同じ費用を支払うなら、勉強部屋をおすすめします。それでも気になるのなら、通信講座で使用するテキストを購入したらいいでしょう。
消費生活アドバイザーの通信講座
以前は通信教育といえば、日本産業協会の「消費生活アドバイザー試験対策」の通信講座でしたが、こちらも、どっさりテキストが送られてきます(HPにテキストのセットの画像があります)。ただし、しっかり勉強できるなら大丈夫です。なお、相談員試験とは出題範囲が違うので、必要な部分だけ勉強するなどの工夫が必要です。W受験の場合は有効かもしれませんね。ただし、完徹するのは非常に困難だと思います。
【参考記事】「アドバイザー試験と相談員試験の試験範囲の違い」
勉強部屋も通信教育
実は、この勉強部屋も通信教育ですね。過去の会員の合格者から、圧倒的な支持を得ています。
3.市販の参考書等での独学
通信教育が向いてない人にはテキストはボリュームが少ないほうがいいと思います。すると、市販のテキストを使った勉強になります。通信教育のテキスト分のボリュームを勉強するほうがいいに決まってます。できたらの話です。自信のある方はその選択肢もあると思います。
ただし、多くの受験生は仕事を持ちながら、家事子育てをしながら、という状況で時間もお金もありません。通信教育では深いところまで学習することができますが、試験に合格するための最小限のテキストを使うという選択肢が現実的かもしれません。
100点を目指すのではなく、取捨選択して試験に必要な部分だけ学習して70点を目指すのです。
その鍵は過去問対策です。相談員試験の攻略は過去問対策といっても過言ではありません。過去問を解くことのできる基礎知識の勉強に絞るというやり方が効率的です。深い知識は合格後に学んだらいいですし、実務をしなければわからないことも多いです。
相談員試験専門のテキストとして、どのような市販テキストを使うのか
相談員試験対策専門のテキストというのは市販されていません。
相談員協会が発行している試験対策テキストは純粋な試験対策ではなく、通常の専門分野のテキストです。
【参考記事】「相談員協会発行の受験対策テキスト(2017年3月改訂版)は実際に使えるか?」
勉強部屋でおすすめしている「消費生活アドバイザー受験合格対策」には必要な分野がコンパクトに見やすくまとめられています。分厚いですが、半分以上は不要です。ただし、相談員協会のテキストよりも、ずっと勉強する気になります。
【参考記事】「相談員試験の参考書籍・資料 その1 基本」
4.勉強部屋の過去問対策のみの猛者
試験に合格することが目的で最短距離でというのであれば、過去問対策が最優先されます。
勉強部屋の過去問解説は、出題された問題から広く展開して解説していますのでテキストにもなります。何年か分を勉強すれば、結構な対策になります。
あまりお勧めはしませんが、リアルに勉強部屋だけで合格したという報告も複数人からありました。