相談員協会発行の受験対策テキスト(2017年3月改訂版)は実際に使えるか?

消費者問題を勉強するテキストとしては、よくできています。

また、消費者センターで相談業務をしている相談員にとっても、法律的なことで分からないことがあれば調べることが出来るので役に立つと思います。

では、相談員試験のテキストとして試験合格のための参考書として使えるのか?という疑問について私の個人的な考えを述べたいと思います。

A4テキスト約200ページが3冊分で約600ページ、読めない。読む気がおこらない。途中で挫折する。細かすぎる。文章が長い。という、へたれな私の感想です。みなさまはそんなことないかもしれませんが。

結論としては、多くの一般受験生にとっては、残念ながら試験対策用のテキストとするには適していないと考えています。

このテキストで勉強するのが適している受験生

このテキストをしっかり完読できる自身がある方なら非常に役立つと思います。

時間がたっぷりあって、暗記力も抜群であるなら力強い味方になってくれると思います。

このテキストをしっかりマスターすれば、十分な知識を見つけることができます。

この知識でもって、過去問対策をすれば、ばっちりですね。

このテキストのレベル

このテキストを試験対策用と考えるなら、100点満点で150点を目指すテキストです。

しかし、40-50代以上で、資格試験の勉強もあまりしたことがなく、記憶力も弱くなっている一般受験生にとっては、このテキストのハードルは高すぎです。

最後までテキストを勉強するのは難しいと思います。

私は70点を目指す勉強でいいと考えています。

このテキストの半分以上は試験には必要はないと思います

経済の分野で考えて見ます ⇒ 過去問対策が一番のテキスト

たとえば、経済の分野では、「アダムスミスの見えざる手」「外部不経済」「三面等価の原則」「所得の再分配」「クラウディング・アウト」「ブレトンウッズ体制」「スミソニアン協定」などの言葉が出てきます。

大学の定期試験の問題にでてきそうな問題です。「クラウディング・アウト」は経済学としては非常に重要なポイントで、私も別の試験でがんばって勉強しましたが、相談員試験では不要です。ページ数でいえば、経済分野は12ページわたって記述されています。出題されたとしても、誰も知らないので捨て問題で大丈夫ですし、穴埋めだったら一般常識で正解できるかもしれません。

経済分野の相談員試験は過去問対策で十分です。繰り返し同じような問題が出ていますし、勉強部屋の過去問解説でもポイントを強調していますので、他の分野の勉強に時間を回してください。

(例)平成28年度の経済問題

平成28年度試験の問題24の経済問題で市場競争メカニズムや公共財といった言葉が出てきて一見難問ですが、一般常識で穴埋めできるレベルです。また、「価格弾力性」が「大きい」か「小さい」かという2択問題は過去にも頻出な勉強ポイントになっているのは既に知られていることです。

解説が長い

テキストなので、1つの事柄を解説するにも、単語を出すだけでは済まず、長い文章になるのは仕方がないです。

読む側にとっては、長い文章はきついです。試験に必要なとこだけポイントして手短に書いてもらいたいというのが本音かもしれません。

漏れがあってはいけない

テキストですので、すべての範囲を網羅していないと成立しません。

したがって、試験に出ない細かなところも解説が必要です。

さらに、一般向けなので、誰にでも分かるような書き方をする必要があるので、丁寧すぎる書き方が必要なわけで、長文にならざるをえません。

テキストを読めば試験問題が正解できるわけではない

あくまでもテキストは知識をつけるものです。相談員試験は独特の問題となっていますので、単なる知識だけでは正解できません。

膨大な量の中で試験に必要な部分を覚えながら学ぶわけですが、「え!どこを覚えたらいいの?」ということになります。膨大な情報量で結果的に頭に残らないでしょう。

試験勉強・過去問勉強で分からないところを調べる用の参考書にする

もし、使うとすれば、過去問対策しているときに苦手場分野や分からない分野があれば、テキストを開いて確認する。このような使い方になるでしょう。3冊セットで5,940円ですが、最終的にほとんど読むことはなく新品のまま残ってしまう可能性があります。安心料として購入しておく分にはかまいません。

過去の会員の感想

この対策テキストを何度も勉強して合格された会員もいますし、結局、あまりの膨大な量に、手が出ずに終わってしまった受験生もいます。

それが個人の考え方次第です。

このテキストは「消費者問題」を勉強する優秀なテキストです

このテキストを批判しているのではないことを理解してください。個人的には非常に優秀なよくできたテキストだと思います。

ただし、「消費者問題」のテキストとして優秀であり、相談員試験対策のテキストとしては、一般受験生にとって、あまり適していないということです。

もちろん、最初に書いたように、このテキストでしっかり最後まで勉強した上で、過去問対策をして、試験に臨まれるのであれば問題ないです。

テキスト作成の目的が欲張りすぎたのは仕方がないこと

要は、このテキストはテキストの名前にもあるとおり、「消費者問題入門」のテキストです。

「このテキストで消費者問題のすべての分野を勉強することができますよ」というものです。

さらに、「このテキストは相談員試験のテキストとして活用できますよ」ということです。試験対策の専用テキストではないのです。

うたい文句として、「日常の相談にも役立つ広範な知識が満載!」というところからも分かると思います。

なぜ、そのようなテキストなのか?

試験対策専用のテキストにしたら、数が売れないからでしょう。相談現場にも使えるテキストだったら、受験生以外も買ってくれるからでしょう。各地の1000箇所以上の消費生活センターが買ってくれるかもしれません。現職相談員が買ってくれるかもしれません。

また、どうせ作るなら広く役立つテキストを作りたいという気持ちがないよう山盛りになった可能性もあります。

テキスト作成は数人で分担して、自分の担当した分野は全力で作っていますので、完成度は高いです。

自主出版なので利益率は高いでしょうが、毎年、更新する必要があったり、売れる部数が読めないことを考えると、リスクの高い出版物かもしれません。しかし、やめることができないのです。

このテキストは相談員協会が主催する試験対策講座のテキストにもなっています。

一番最初2013年版のテキストはA5版で3冊合計約800ページで一部過去問解説もはいっていました

勉強部屋管理人をやっているので、一番最初のテキストを購入しました。

A5版で小さく、ぶ厚く、字が小さい。過去問はすべてが網羅されているのではなく、解説の中に散らばっています。

冒頭で紹介したことと同じですが、数ページ読んで、挫折しました。

今は、テキスト部分と過去問解説は別冊となっています。なお、過去問解説は対策講座に含まれており市販はされていません。

過去門解説がどんなものかは分かりませんので、ご了承ください(情報求む)

この2013年版のテキストについて書いた過去記事はこちらです。

【過去記事】2013年版 全国消費生活相談員協会の対策テキスト

紙のテキストと勉強部屋の解説との大きな違いはリンク

勉強部屋はWEBで運営していますので、参考となる資料はポイントを抜粋引用して、もっと詳しく勉強したい場合はリンク先にとべるようにしています。過去の会員からいただいた感想の中で、いちいち検索して調べずに、リンク先を見るだけで資料にたどり着けるのが非常にありがたいといわれています。

紙のテキストでは絶対にできない手法ですね。当然、作成時の最新情報です。

できるだけ時間をかけずに効率的に勉強する方法になっています。

リアルな試験対策講座は参加したほうがいいのか?

別途詳しく記事にしますが、一般の受験生はついていけないと思います。

これもテキストでお話したことと同じで、広い範囲を網羅した一般的な講義になっており、試験対策にもなりますよ、というものです。

大学の先生や弁護士が講義するので、非常に濃厚で勉強になりますが、大学の講義みたいですので、まったくの初心者はしんどいでしょう。

⇒ 相談員協会の試験対策講座は参加したほうがいいのか?・・・(準備中)

相談員協会発行の受験対策テキストの紹介

全国消費生活相談員協会HP
トップページ > 出版物・DVDのご案内 > 受験対策テキスト
http://www.zenso.or.jp/plsh/juken.html

消費生活相談員資格受験テキストご案内 ⇒ 案内(PDF)