13.次の文章のうち、下線部がすべて正しい場合は○を、下線部のうち誤っている箇所がある場合は、誤っている箇所(1ヵ所)の記号を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。※誤っている箇所がある場合は、1ヵ所である。

① 消費者契約法は、労働契約を除き、㋐消費者・事業者間で締結されるあらゆる消費者契約に適用される。消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し及び消費者契約の条項の効力については、㋑消費者契約法が適用され、㋒民法は適用されない

② 消費者は、事業者が消費者契約の締結について㋐勧誘をするに際し、事業者に対し、消費者が、「時間がありませんので、お帰りください」と述べたにもかかわらず、㋑消費者の自宅から退去しないことにより困惑し、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、㋒消費者契約法に基づきこれを取り消すことができる

③ 消費者契約法第10 条では、㋐消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して、㋑消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、㋒民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする、としている。

④ 消費者契約法第4条に基づく取消権は、消費者が㋐誤認した時、あるいは㋑不退去・退去妨害による困惑から脱した時から1年間行使しないときは時効によって消滅する。㋒契約締結の時から5年を経過したときも同様である

⑤ 消費者Aは、住宅建設会社Bから媒介の委託を受けた宅地建物取引業者Cの仲介で、住宅建設会社Bから建売住宅を購入した。消費者Aへの勧誘の際に、宅地建物取引業者Cが消費者契約法第4条に該当する不当な勧誘行為を行った場合、消費者Aは、㋐同法第5条を根拠に、当該売買契約を取り消すことができる。また、この場合、㋑消費者Aは、住宅建設会社Bと宅地建物取引業者Cとの委託契約を取り消すことができる

⑥ 消費者団体訴訟制度は、㋐消費者契約法などに違反する事業者の不当な行為に対して、所定の認定を受けた消費者団体が差止請求及び被害回復裁判手続をすることができる制度である。差止請求は、㋑事業者の不当な行為が行われるおそれがある段階では、まだ行使することができない。また、被害回復裁判手続については、㋒特定認定を受けた適格消費者団体のみが追行できる

⑦ 最高裁判所は、消費者契約法第12 条第1項及び第2項にいう「勧誘」について、次のとおり判示している。「例えば、事業者が、その記載内容全体から判断して消費者が㋐当該事業者の商品等の内容や取引条件その他これらの取引に関する事項を具体的に認識し得るような新聞広告により不特定多数の消費者に向けて働きかけを行うときは、㋑当該働きかけが個別の消費者の意思形成に直接影響を与えることもあり得るから、事業者等が不特定多数の消費者に向けて働きかけを行う場合を『勧誘』に当たらないとしてその適用対象から一律に除外することは、㋒同法の趣旨目的に照らし相当とはいい難い。」

解説

  • 消費者問題のメインの法律の1つ、消費者契約法です。
  • 消費者契約法自体は必要な条文も少なく、そんなに難しい法律ではありません。
  • ただし、相談員試験では、事例問題のように長文の正誤×選択という難易度の高い問題も出題されますし、わけがわからない問題も出題されます。試験時間中では中盤に入ってくるので、しっかり集中して読み込みましょう。といっても、時間をかけていては時間が足らなくなるので、練習して慣れることが必要です。また、わからない問題は深入りせず、あきらめることも必要です。
  • 消費者契約法の中の分類分けとしては、「不当な勧誘の取り消し」「不当な条項の無効」「消費者団体訴訟制度」の3つとなります。
  • また、最高裁判例も出題されることが多いです。

難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/7問中(★頻出☆重要実務)

  • 問題13① 一般論(適用対象) ★AB
  • 問題13② 不当な勧誘(困惑) ★AB
  • 問題13③ 不当な条項 BC ※平成28年改正事項(平成29年6月施行)※
  • 問題13④ 取消権の時効 BC ★
  • 問題13⑤ 媒介委託での住宅の取り引き AB
  • 問題13⑥ 消費者団体訴訟制度 BC
  • 問題13⑦ 最高裁判例・広告による勧誘 BC ※新判例※

ポイント

  • 差止請求を除けば、11条のみの条文ですので非常にシンプルです。シンプルすぎるので、事例や判例、ほかの法律を絡めたりしてきます。
  • そんなに出題パターンもないので、過去問で、しっかりパターンを掴みましょう。
  • 取り消しに関しての複雑な事例を交えた問題の場合は、少し難しくなると思います(問題文を読み込むのもしんどいということも含めて)
  • なお、平成29年6月3日に消費者契約法が改正されました。試験範囲は5月1日時点で施行しているものですが、概要は出題されるので、さっそく出題されています。概要というよりもがっつりかもしれません。
  • 解説本などは公布にあわせて28年改正となっていますが、施行は29年です。

逐条解説

第3版が出版されました。消費者庁のHPでもPDFファイルで公表されています。

最新版

消費者庁HP
消費者庁ホーム > 政策 > 政策一覧(消費者庁のしごと) > 消費者制度 > 消費者契約法 > 逐条解説
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/annotations/

第3版(市販本)

https://soudanshiken.com/book