30年度 問題6 クリーニング・食品 (正誤×選択)その1(一般公開中)

6. 次の文章のうち、下線部がすべて正しい場合は○を、下線部のうち誤って いる箇所がある場合は、誤っている箇所(1ヵ所)の記号を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。
※誤っている箇所がある場合は、1ヵ所である。

① クリーニング業の標準営業約款は、生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律に基づき、㋐厚生労働大臣の認可を受けて定められている。㋑Sマークの掲示があるクリーニング店は、標準営業約款に基づいて営業しており、同約款により、クリーニング事故に備えて㋒損害賠償保険への加入が義務づけられている

② 「クリーニング事故賠償基準」では、クリーニング業者が洗たく物を受け取った日より㋐90 日を過ぎても洗たく物を利用者が受け取らず、かつ、これについて㋑利用者の側に責任があるときは、クリーニング業者は受け取りの遅延によって生じた損害についてはその賠償責任を免れるとしている。受け取りが遅延している間に㋒クリーニング店が類焼(自家以外からのもらい火)した場合の洗たく物の損害はこれに該当する。

③ 綿やレーヨンを使用した製品は、繊維が吸水して㋐膨潤しそのまま乾燥することで収縮する。繊維表面にスケールと呼ばれるウロコを持つ繊維を使用した製品は、スケールが絡み合うことによって収縮する。スケールの絡み合いによる収縮は㋑フェルト収縮と呼ばれ、㋒絹製品にのみ生じる現象である。

④ 機能性表示食品は、特定保健用食品とは異なり、国が、製品ごとの㋐安全性と機能性の審査を行っていない。機能性表示食品の表示では、㋑特定の疾病に罹患している者を対象とした表現や、㋒肉体改造を標ぼうする表現は禁じられている。

⑤ バランスのとれた食生活の普及啓発を図る目的で、保健機能食品には、「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」と㋐表示することが義務づけられている。保健機能食品には、㋑栄養補助食品、㋒特定保健用食品、機能性表示食品の3つのカテゴリーがある。

⑥ 食品添加物は、㋐天然添加物、化学的合成品のいずれも、原則として、厚生労働大臣が指定した添加物のみ使用可能である。また、食品添加物の安全性確保のため、㋑食品安全委員会において、食品添加物ごとに許容一日摂取量の設定等の安全性評価が行われ、㋒消費者庁において、必要に応じて使用対象食品や最大使用量等が設定されている。

⑦ 食品安全基本法は、食の安全を脅かす事件が多発したことから、㋐国民の健康の保護を最優先とすることを基本として、2003(平成15)年に制定された。また、同法に基づき設置された㋑食品安全委員会がリスク評価を担当し、リスク管理は㋒厚生労働省や農林水産省等が行っている。

⑧ 食品表示基準に係る通知「食品表示基準について」では、アレルギー表示は、特定原材料である「乳」を含む場合、㋐「乳成分を含む」と表示し、添加物として乳たんぱく質を使用する場合、㋑「乳由来」と表示しなければならないとしている。また、同通知により、特定原材料に準ずるものとして㋒大豆、ゼラチン等の20 品目の表示が推奨されている。

⑨ 「食品表示基準」における栄養強調表示では、含有成分のうち、摂り過ぎが気になる栄養成分(㋐飽和脂肪酸等)の低減や、不足しがちな栄養成分(㋑たんぱく質等)の強化を強調して表示することができる。例えば、100g当たりの糖類が㋒5g 以下であれば、「糖類ゼロ」と表示できる。

解説

  • 旧試験ではクリーニング5問、食品10問と分かれていましたが、新試験から問題数が減ったことで、あわせて10問になりました。割合はクリーニング3問と食品7問が2回続きましたが、今回は食品が1問減って、クリーニング3問と食品6問の合計9問となっています。
  • クリーニングは知識と苦情相談対応、食品は正確な知識が必要とされるので、難易度は高くなりがちですが、意外に得点できますので、しっかり問題文を読み込みましょう。
  • 正解できそうな問題をできるだけ取りこぼさないように、また、日本語や一般常識から類推される正解に気づけるようにしましょう。

難易度(A易、B普通、C難)目標:6問以上/9問中(★頻出☆重要実務)

問題6① クリーニング(標準営業約款)AB
問題6② クリーニング(クリーニング賠償事故基準)BC ※数字が暗記
問題6③ クリーニング(繊維製品の基礎知識)B ※日本語解釈でA

問題6④ 食品(機能性表示食品)AB ※新しい食品表示制度
問題6⑤ 食品(保健機能食品)AB★ ※健康食品の分類
問題6⑥ 食品(食品添加物)B ※所管
問題6⑦ 食品(食品のリスク分析・管理)BC
問題6⑧ 食品(食品表示基準・アレルギー表示)C★ ※アレルギー物質は頻出
問題6⑨ 食品(食品表示基準・栄養強調表示)C

28年度・29年度の過去問の分類と難易度

クリーニング

29年度試験の難易度を再掲

問題6① クリーニング(クリーニング方法の種類と特徴)AB★
問題6② クリーニング(洗濯表示)C
問題6③ クリーニング(クリーニング賠償事故基準)BC

28年度試験の難易度を再掲

問題6① クリーニング(クリーニング方法)AB 
問題6② クリーニング(洗濯表示の規格)AB
問題6③ クリーニング(クリーニング事故賠償基準)BC

食品

29年度試験の難易度を再掲

問題6④ 食品(保健機能食品)AB★
問題6⑤ 食品(食品のリスク分析)B
問題6⑥ 食品(HACCP)AB
問題6⑦ 食品(食中毒の報告)C
問題6⑧ 食品(食品表示基準・アレルギー表示)BC★
問題6⑨ 食品(食品表示基準・原料原産地表示)B
問題6⑩ 食品(食品表示基準・栄養成分表示)AB

28年度試験の難易度を再掲

問題6④ 食品(有機JASマーク)B
問題6⑤ 食品(残留農薬基準)C
問題6⑥ 食品(食品添加物)B
問題6⑦ 食品(輸入食品の検疫)A
問題6⑧ 食品(期限表示)A
問題6⑨ 食品(保健機能食品)B
問題6⑩ 食品(機能性表示食品)B

ポイント

毎年、同じようなポイントを書いています。

クリーニング

  • クリーニング事故賠償基準
  • クリーニング業法
  • クリーニング方法・繊維製品の基礎知識

問題設定次第で難易度の幅が広がります。メインとなる事故賠償基準は現場経験があれば想像が付きますが、一般受験生には厳しいかもしれません。過去問でイメージを掴んでください。また、基本的な定番問題も出題されますが、暗記系に近いので、なかなか覚えるのは大変ですが、実生活をイメージしながら覚えましょう。

28年度試験の出題分野を見れば、29年度もほぼ同じでした。30年度は事故賠償基準が2問と繊維の性質1問で知識問題でしたが比較的易しい感じです。

3問しかないので、重要な問題しか出題されない可能性もあります。ということは過去問対策と過去問解説の関連解説、法改正基準改正等の改正部分がポイントです。

食品

定番ともいえる問題が出題されていますが、一般常識・日本語の読み込みで正解できるものもあります。暗記系の問題が多いので難し目です。

  • いわゆる健康食品(特定保健用食品・機能性食品)
  • 食品表示(新たな食品表示基準)・・・法律改正を参照してください
  • 法改正等(アレルギー表示など基準に新たに追加されたときは注目です)
  • 所管(消費者庁・厚生労働省・農林水産省・食品安全委員会)