18.次の文章の[ ]の部分に入れるのに最も適切な語句を、下記の語群の中から1つ選び、解答用紙の解答欄にその番号を記入(マーク)しなさい。
なお、同一記号には同一語句が入る。
個人の自己破産手続は、免責決定を得ることができるのが特徴であり、浪費や賭博などで著しく財産を減少させたり、過去[ ア ]以内に免責許可の決定が確定したことがあるといった免責不許可事由がなければもちろん、仮にあったとしても裁量免責によって、破産者が[ イ ]で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権、[ ウ ]などの非免責債権を除き、破産債権についての責任が免除される。
個人再生手続は、債務の一定割合を原則として[ エ ]で分割払いすることにより、債務の一部が免除されるものであり、自己破産における免責不許可事由となるような事情があった場合であっても、再生計画の決定に影響はない。
任意整理と特定調停は、いずれも債務者が債権者と話し合い、支払条件を合意して債務整理をする手続であるが、特定調停は、原則として[ オ ]裁判所において行われる手続で、裁判所の調停委員のあっせんにより、支払条件をまとめるものである。
【語群】
1. 3年 2. 7年 3. 10 年 4. 過失 5. 家庭 6. 悪意 7. 養育費 8. 故意 9. 簡易 10. 地方 11. 家賃
解説
- 相談員試験の分野として、旧試験では「貸金3法・債務整理」という大問題で分けていました。10問出題されて、正誤×選択のときもあれば穴埋めのときもありました。
- 新試験になってからの1年目の28年度試験は「貸金3法」だけの穴埋め5問でした。昨年度の29年度試験は逆に「債務整理」だけの穴埋め5問でした。
- 新試験では問題数が減ったため、単純にどちらか一方だけの出題になったのかもしれません。
- 出題される問題は基本的なことが多いですが、暗記問題でもあります。数字が出題されたら迷いますので、基本的な数字は覚えておきましょう。
- 同じパターンとは限りませんが、順番なら「貸金3法」です。押さえるべきは基本事項で過去問対策でOKです。
難易度(A易、B普通、C難)目標:4問以上/5問中(★頻出☆重要実務)
- 穴埋め問題で、解説を読んでいただくと満点を取れるのではと思うのではないでしょうか。
債務整理のポイント
- 多重債務などの借金問題を解決するための「債務整理」です。
- 多重債務状態になると、「自己破産」という言葉が浮かびます。そして、自己破産は破滅に近い印象を与えます。家族に黙っていたのに、突然、家も車も財産も失い、家庭崩壊してしまう。だから、ぎりぎりまで、取り返そうと思ってしまい、最後には会社の財産に手をつけてしまったり、犯罪を起こしてしまったり。
- 多重債務問題は企業のコンプライアンスを揺るがす大きな問題です。
- 私は企業を対象としたコンプライアンス研修で「債務整理」の話をします。
- 債務整理は「自己破産」以外の方法がある、ということを知ってほしいのです。「自己破産」「個人再生」「特定調停」「任意整理」。
- 個人再生であれば住宅を手放さずに借金を縮減して救済される可能性があります。
- 企業に重大な不祥事を起こす前に、少しでも債務整理について、専門機関に相談していただきたいと思っています。
- 今回の問題は、債務整理の4つの種類についての問題です。ただし、結構、細かいところを聞かれているので暗記問題になりますが、覚えれない難問です。少しでも、印象に残してください。