6.次の文章のうち、下線部がすべて正しい場合は○を、下線部のうち誤っている箇所がある場合は、誤っている箇所(1ヵ所)の記号を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。
※誤っている箇所がある場合は、1ヵ所である。
① 商業クリーニングの主な洗たく方法には、㋐ドライクリーニング、ランドリー、ウェットクリーニングが含まれる。ランドリーは、㋑洗剤とアルカリ剤などの助剤を組み合わせて温水洗たくをする洗たく方法であり、生地の素材や性質によっては色落ち等のリスクがある。ランドリーは、ドライクリーニング、ウェットクリーニングと比較して㋒洗浄力の強い洗たく方法である。
② 2016(平成28)年12 月から使用されている衣類等の洗たく表示は、繊維製品の洗たくなどの取扱いを行う間に、㋐回復不可能な損傷を起こさない㋑最も効率的な処理・操作に関する情報の提供を目的としている。JIS(日本工業規格)により規定され、家庭洗たくの方法、㋒商業クリーニングの方法等を示す記号がある。
③ 「クリーニング事故賠償基準」において、クリーニング業者は㋐利用者とクリーニング契約を結んだ当事者と定義される。㋑宅配業者、保管業者、クリーニング処理の下請け業者等は、クリーニング契約を結んだクリーニング業者の支配圏にあるとされ、インターネットで申し込む宅配クリーニングにおいて、宅配業者による事故が発生した場合、同基準においては、㋒クリーニング業者が被害者に対して補償するという考え方が採用されている。
④ 保健機能食品には、㋐食品に含有される関与成分の保健機能について表示が認められており、㋑特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品の3つのカテゴリーがある。それ以外の食品について、広告媒体事業者が健康の保持増進の効果等を期待させるような虚偽誇大表示を行うことは、㋒景品表示法により禁止されている。
⑤ 食品の安全性を確保する仕組み(リスク分析)は、㋐健康に悪影響を及ぼす物質による事故の処理を目的とし、㋑内閣府に設置された食品安全委員会がリスク評価を行い、厚生労働省、農林水産省等がリスク管理を行うものである。さらに、理解を深めるために㋒消費者を含む関係者との情報・意見の交換等(リスクコミュニケーション)が行われている。
⑥ HACCP とは、食品の製造・加工の段階で㋐発生するおそれのある危害をあらかじめ分析し、㋑重要管理点を定め、㋒継続的に監視、記録することで、効果的に安全性に問題のある製品の出荷を防止することを目的とした、国際的な食品の衛生管理手法である。
⑦ 食中毒情報を早期に把握するための仕組みとして、㋐食品衛生法では、食中毒患者等を診断した医師は、㋑直ちに最寄りの保健所長にその旨を届け出なければならないと定めている。また、保健所長は、その届出を受けたときその他食中毒患者等が発生していると認めるときは、速やかに㋒都道府県知事等に報告し、調査しなければならないとされている。
⑧ 「食品表示基準」のアレルギー表示では、食物アレルギーの症例数が多い品目や症状が重篤になりやすい品目として、㋐かに、㋑落花生などの特定原材料7品目が表示を義務づけられている。このアレルギー表示では、「鶏卵」「エッグ」の表記をもって、「卵を含む」の表記を省略する代替表記が㋒認められていない。
⑨ 「食品表示基準」は、一部の加工食品に原料原産地表示を義務づけている。この表示では、例えば、こんぶ巻の原材料である国産昆布の産地について、㋐一般に知られている地域名又は㋑都道府県名を記載することができる。また、国産品と輸入品の昆布を使用した場合は、㋒原材料に占める重量の割合の多い順に記載する。
⑩ 「食品表示基準」によって、消費者向けに販売される、容器包装に入れられたすべての加工食品と㋐生鮮食品の栄養成分表示が義務化された。加工食品には、栄養表示をするのが困難なケース等もあることから、中には例外規定が設けられている。例えば、㋑容器包装の表示可能面積がおおむね30 平方センチメートル以下であるもの、㋒極めて短い期間で原材料が変更されるものは、栄養成分表示の省略が可能である(特定保健用食品及び機能性表示食品を除く)。
解説
- 旧試験ではクリーニング5問、食品10問と分かれていましたが、新試験から問題数が減ったことで、あわせて10問になりました。割合はクリーニング3問と食品7問で昨年度と同じでした。
- クリーニングは知識と苦情相談対応、食品は正確な知識が必要とされるので、難易度は高くなりがちですが、意外に得点できますので、しっかり問題文を読み込みましょう。
- 正解できそうな問題をできるだけ取りこぼさないように、また、日本語や一般常識から類推される正解に気づけるようにしましょう。
難易度(A易、B普通、C難)目標:6問以上/10問中(★頻出☆重要実務)
クリーニング
- 問題6① クリーニング(クリーニング方法の種類と特徴)AB★
- 問題6② クリーニング(洗濯表示)C
- 問題6③ クリーニング(クリーニング賠償事故基準)BC
食品
- 問題6④ 食品(保健機能食品)AB★
- 問題6⑤ 食品(食品のリスク分析)B
- 問題6⑥ 食品(HACCP)AB
- 問題6⑦ 食品(食中毒の報告)C
- 問題6⑧ 食品(食品表示基準・アレルギー表示)BC★
- 問題6⑨ 食品(食品表示基準・原料原産地表示)B
- 問題6⑩ 食品(食品表示基準・栄養成分表示)AB
ポイント
毎年、同じようなポイントを書いています。
クリーニング
- クリーニング事故賠償基準
- クリーニング業法
- クリーニング方法・繊維製品の基礎知識
問題設定次第で難易度の幅が広がります。メインとなる事故賠償基準は現場経験があれば想像が付きますが、一般受験生には厳しいかもしれません。過去問でイメージを掴んでください。また、基本的な定番問題も出題されますが、暗記系に近いので、なかなか覚えるのは大変ですが、実生活をイメージしながら覚えましょう。
28年度試験の出題分野を見れば、29年度もほぼ同じでした。3問しかないので、重要な問題しか出題されない可能性もあります。ということは過去問対策と過去問解説の関連解説、法改正基準改正等の改正部分がポイントです。
参考(28年度試験)
AB 問題6① クリーニング方法
AB 問題6② 洗濯表示の規格
BC 問題6③ クリーニング事故賠償基準
食品
定番ともいえる問題が出題されていますが、一般常識・日本語の読み込みで正解できるものもあります。
- いわゆる健康食品(特定保健用食品・機能性食品)
- 食品表示(新たな食品表示基準)・・・法律改正を参照してください
- 法改正等(アレルギー表示など基準に新たに追加されたときは注目です)
参考(28年度試験)
B 問題6④ 有機JASマーク
C 問題6⑤ 残留農薬基準
B 問題6⑥ 食品添加物
A 問題6⑦ 輸入食品の検疫
A 問題6⑧ 期限表示
B 問題6⑨ 保健機能食品
B 問題6⑩ 機能性表示食品