5.次の文章のうち、下線部がすべて正しい場合は○を、下線部のうち誤っている箇所がある場合は、誤っている箇所(1ヵ所)の記号を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。
※誤っている箇所がある場合は、1ヵ所である。
① 消費者教育の推進に関する法律において「消費者市民社会」とは、消費者が、㋐個々の消費者の特性及び消費生活の多様性を相互に尊重しつつ、自らの消費生活に関する行動が㋑現在及び将来の世代にわたって内外の社会経済情勢及び地球環境に影響を及ぼし得るものであることを自覚して、㋒公正かつ持続可能な社会の形成に積極的に参画する社会をいう。
② ㋐内閣総理大臣及び文部科学大臣は、消費者教育の推進に関する基本的な方針(以下、「基本方針」という。)の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。また、都道府県は、㋑基本方針を踏まえ、㋒都道府県消費者教育推進計画を定めるよう努めなければならない。
③ 金融広報中央委員会(事務局:日本銀行情報サービス局内)は、国民に対し中立・公正な立場から㋐金融経済情報の提供、金融経済学習の支援を行っている。地方には㋑都道府県金融広報委員会が設置され、地方公共団体の消費者行政部門とは、金融に関わる消費者教育等で連携が進められている。
④ 日本銀行は、デフレーションからの脱却を図るため、2013(平成25)年1月に㋐消費者物価の前年比上昇率5%の「物価安定の目標」(インフレ目標)を導入することを決定した。また、2016(平成28)年1月に㋑金融機関が保有する日本銀行当座預金の一部にマイナス金利を適用することを決定するなど、量的・質的金融緩和政策を行っている。
⑤ 外国為替市場において貿易黒字が拡大すると円高になる傾向がある。㋐急激に円高になると、日本の輸出産業が外国に商品を売るときに不利になる。そのため急激に円高が進んだときは、日本政府は外国為替市場で、㋑円買い・ドル売り介入をすることがある。
⑥ インターネット通販の市場規模が拡大しているが、㋐事業者は商品を保管する倉庫や事務所などを地方に置くことが可能で、それによってコストを抑えることができる。一方、「平成25 年度 消費生活に関する意識調査」(消費者庁)によると、過去3年間にインターネットでの取引においてトラブルに遭った経験のある人は㋑全体の約50%であった。さらにそのトラブルの内容について尋ねたところ、㋒「偽物や粗悪品が届いた」という回答が最も多かった。
⑦ 食品リサイクル法は2007(平成19)年に改正され、食品廃棄物等を多量に発生させる食品関連事業者(多量発生事業者)は、㋐毎年度、㋑食品廃棄物等の発生量や再生利用等の取組状況を主務大臣に報告しなければならないとされた。
⑧ 2015(平成27)年11 月にCOP21 と呼ばれる㋐国連気候変動枠組条約第21回締約国会議がフランスのパリで開催された。㋑この条約は地球温暖化問題に対する国際的な枠組みを設定した条約であり、㋒大気中の温室効果ガス(二酸化炭素、メタン等)の濃度を安定化させることを目的にしている。
解説
いよいよ相談員試験の難関ともいえる、正誤問題で×選択です。平成21年度試験から、単純正誤ではなく、誤っている場合はどれが誤っているか答えなさい、という問題形式に変わりました。これで一気に難易度が上がりました。この正誤問題の正解率いかんで合否が決まるともいえます。
正誤×選択の問題形式については別途記事にしていますので参照してください
→【保存版】正誤×選択の問題形式の割合による難易度の変化について
新試験から変わったことといえば、これまでは主題分野ごとにまとめて大問形式になっていたのが、一部ごちゃ混ぜになりました。問題数が減少したことや各分野バランスよく出題できることなどが影響したと思いますが、次回以降がどうなるかは分かりません。といっても、あわてる必要はなく落ち着いて対応すればいいだけです。
問題5では8問のうち、【消費者教育】3問、【経済問題】3問、【環境問題】2問となっています。正誤×選択駅式になると難易度が上がる経済用語や環境問題の出題数が減少したことは難易度が下がる要因になっていると思います。
難易度(A易、B普通、C難)目標:5問/8問中
- B 【消費者教育】3問
- A 【経済問題】3問
- C 【環境問題】2問
ポイント
ポイントとしては、過去問対策により、どのような「くせ」のある問題が出題されるのかということです。この問題5をやってみれば大まかな「くせ」が分かると思います。
正確な知識が必要、二者択一、常識で解答可能、意地悪問題で無視、教育的な問題、条文丸写し、など
特に、問題5の分野は暗記問題が多くなっていますので、難易度が高めです。知らない問題が出題されたときに、正解を搾り出すための感覚を過去問解説ではお伝えしています。