【質問・回答】論文対策に「SDGs」の指定語句を入れたテーマ例についての質問がありましたので、「SDGs」について、少しまとめてみました

質問・回答 論文対策に「SDGs」の指定語句を入れたテーマ例

行政問題で臨む上で、指定語句「SDGs」を入れた、出題を練習したく、例題をご提示頂ければ有難いです。よろしくお願い致します。
  • SDGsは択一試験では頻出のようになってきたので、択一試験での対策は必要ですが、論文試験としては、テーマにしにくいですね。
  • 消費者庁や消費者行政の中で、どのような位置づけなのかということを意識して考えてみます。
  • SDGsは消費者庁のホームページのトップページにある「注目情報・キーワード」の中にあげられています。また、SDGsに関連するキーワードとして「消費者志向経営」「エシカル消費」「食品ロス」というのもあります。
  • SDGsの消費者行政の施策の中での位置づけを見てみると、実は「消費者基本計画」の中にも組み込まれています。

視点としては大きく2つあって、
①エシカル消費や食品ロス問題など、環境やエコに関わるSDGs⇒相談員試験の論文では扱いにくい(もっと重要なテーマがあるから)
②「誰一人取り残さない」世界の実現として、一人暮らしの高齢者の見守りネットワークなどの消費者行政の体制整備や消費者被害を防止するための消費者安全の確保⇒論文テーマにも使える

論文で出題される場合のパターン 

※必ずしも「SDGs」という言葉が直接的に出てこない場合もあるし、「持続可能な」という表現でされている場合も考えられる

  • テーマにSDGsが書かれている場合
  • 指定語句に「SDGs」が書かれている場合
  • SDGsの全体の一般論を論じる
  • SDGsの具体的な項目を論じる
  • テーマに「持続可能な」などのキーワードが出てきている場合に指定語句に「SDGs」もしくは関連用語が出ている

論文テーマ例

【指定語句にSDGsが含まれているパターン(被害防止を意識)】
消費者が安全に安心して暮らせる社会を実現するために消費生活センターが果たす役割について論じなさい
指定語句:SDGs、消費者市民社会、相談窓口、見守りネットワーク、消費者教育
指定語句:SDGs、消費者基本計画、相談窓口、消費者市民社会、消費者教育

【テーマにSDGsが含まれているパターン(環境を意識)】
近年、持続可能な目標としてSDGsが注目されているが、消費生活センターが果たす役割について論じなさい。
指定語句:消費者基本計画、エシカル消費、食品ロス、消費者市民社会、消費者教育

SDGs

持続可能な開発目標(SDGs)の推進と消費者政策 [PDF:320KB]

消費者庁ホーム > 消費者庁について > 消費者庁の概要 > 計画等について > 持続可能な開発目標(SDGs)の推進と消費者政策
https://www.caa.go.jp/about_us/about/plans_and_status/sdgs/

持続可能な開発目標(SDGs)の推進と消費者政策
持続可能な開発目標(SDGs)の推進と消費者政策

持続可能な開発目標(SDGs)は2015年9月に国連の「持続可能な開発サミット」で採択された、2030年までの国際目標です。SDGsでは、17の持続可能な開発目標を達成することにより「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて、途上国のみならず先進国も実施に取り組むものになっています。日本では国内外の取組を府省横断的に総括し、優先課題を特定した上で「SDGs実施指針」を策定するとともに、2016年5月に内閣総理大臣を本部長とする推進本部を設置しました。
消費者庁は、SDGsの達成に貢献しうる施策として、以下の施策に取り組んでいます。

持続可能な開発目標(SDGs)の推進と消費者政策 [PDF:320KB]

※17の目標のうち、主に該当するものを< >内に示しています。

エシカル消費普及・啓発活動 <主に 目標12>

子どもの事故防止 <主に 目標3>

食品ロス削減 <主に 目標12>

高齢消費者・障害消費者見守りネットワーク協議会 <主に 目標1>

消費者志向経営の推進 <主に 目標12>

公益通報者保護制度 <主に 目標8・12>

https://www.caa.go.jp/about_us/about/plans_and_status/sdgs/

持続可能な開発目標(SDGs)17ゴール

1. 貧困の撲滅
2. 飢餓撲滅、食料安全保障
3. 健康・福祉
4. 万人への質の高い教育、生涯学習
5. ジェンダー平等
6. 水・衛生の利用可能性
7. エネルギーへのアクセス
8. 包摂的で持続可能な経済成長、雇用
9. 強靭なインフラ、工業化・イノベーション
10. 国内と国家間の不平等の是正
11. 持続可能な都市
12. 持続可能な消費と生産
13. 気候変動への対処
14. 海洋と海洋資源の保全・持続可能な利用
15. 陸域生態系、森林管理、砂漠化への対処、生物多様性
16. 平和で包摂的な社会の促進
17. 実施手段の強化と持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップの活性化

日本でのSDGs

1.貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

2.飢餓をゼロ
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

3.すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

4.質の高い教育をみんなに
すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

5.ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る

6.安全な水とトイレを世界中に
すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネ ルギーへのアクセスを確保する

8.働きがいも経済成長も
すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する

9.産業と技術革新の基盤をつくろう
強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る

10.人や国の不平等をなくそう
国内および国家間の格差を是正する

11.住み続けられるまちづくりを
都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする

12.つくる責任 つかう責任
持続可能な消費と生産のパターンを確保する

13.気候変動に具体的な対策を
気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る

14.海の豊かさを守ろう
海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する

15.陸の豊かさも守ろう
陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る

16.平和と公正をすべての人に
持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する

17.パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

消費者基本計画

消費者基本計画…5年ごとに策定される。第4期消費者基本計画は2020年度から5年間

消費者庁ホーム > 政策 > 政策一覧(消費者庁のしごと) > 消費者政策 > 消費者基本計画等
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/basic_plan/

消費者基本計画等
消費者基本計画は、消費者基本法(昭和43年法律第78号)第9条の規定に基づき、政府が消費者政策の計画的な推進を図るため、1長期的に講ずべき消費者政策の大綱、2消費者政策の計画的な推進を図るために必要な事項について定めた消費者政策の推進に関する基本的な計画です。

消費者基本計画工程表は、消費者基本計画に基づいて関係府省庁等が講ずべき具体的施策について、本計画の対象期間中の取組予定(経過した期間については、実施状況)を示したものです。

消費者基本計画(閣議決定) 令和2年3月31日 [PDF:820KB]
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/basic_plan/pdf/basic_plan_200331_0001.pdf

※消費者基本計画の概要はこちら[PDF:578KB]
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/basic_plan/pdf/consumer_policy_cms102_200331_0003.pdf

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/basic_plan/

「消費者基本計画(令和2年3月31日)閣議決定」から、SDGsを抜粋

計画自体にはSDGsの消費者被害に関することはあまり触れられていませんが、工程表には項目があげられています。(後述)

【9ページ】
第2章 消費者政策をめぐる現状と課題
2.社会情勢の変化
(3)持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現に向けた機運の高まり
 2015年9月、国連サミットにおいてSDGs(持続可能な開発目標: Sustainable Development Goals)が全会一致で採択された。SDGsは、2030年までの国際目標であり、17の目標を達成することにより、誰一人取り残さない持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現に向けて取り組むものである。SDGsの目標達成のためには全ての関係者が役割を果たすことが重要であり、例えばSDGsの12番目の目標「つくる責任 つかう責任」では、事業者任せでなく消費者自らが意識を持ち、行動することが前提となっている。
 我が国では、SDGsの採択を受け、SDGs推進本部において、2016年12月にSDGs実施指針(2016年12月SDGs推進本部決定)を策定し、「省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会」や「生物多様性、森林、海洋等の環境の保全」等の8つの優先課題を掲げている。2019年12月に策定されたSDGs実施指針改定版においては、主な関係者として消費者も位置付けられている。また、毎年、SDGsアクションプラン(SDGs推進本部決定)を策定し、8つの優先課題に関連して、その年に実施する主な取組を整理している。消費者政策については、消費者の安全確保に関する施策を始め、安全・安心で豊かに暮らすことができる社会を実現するための施策がこの取組の中に位置付けられている。
 我が国において、家計が支出する消費額はGDP(国内総生産:Gross Domestic Product)の過半を占め14、消費者の行動は経済社会に大きな影響を与えるものであり、食品ロスの削減、海洋プラスチックごみの削減及び貨物自動車運送事業における働き方改革(ホワイト物流)の推進など、持続可能な社会の実現に向けた社会的課題を解決するために、商品やサービスを提供する事業者の取組を促すと同時に、商品やサービスを選択する消費者の適切な行動を促すなど、消費者政策を推進するに当たってもSDGsの目指す理念を踏まえることが重要である。
 すなわち、消費者トラブルの防止の観点から、従来から実施している①事業者に対する規制や②消費者に対する支援に加えて、今後は、持続可能な社会の実現に向けた社会的課題を解決する観点から、③消費者と事業者とが共通の目標の実現に向けて協力して取り組むこと(協働による取組)を促す必要がある。

【33ページ】
第5章 重点的な施策の推進
2.消費者による公正かつ持続可能な社会への参画等を通じた経済・社会構造の変革の促進
 SDGsの12番目の目標「つくる責任 つかう責任」等の視点に立ち、消費者の消費活動自体が未来に向けた投資であるとの意識の下、幅広い観点から、消費者・消費者団体と事業者・事業者団体との連携・協働を通じた経済・社会構造の変革に向けた取組を消費者行政として積極的に推進する必要がある。このため、食品ロスの削減に係る取組や、海洋プラスチックごみ問題の解決に向けて推進されている「プラスチック・スマート」キャンペーンに係る取組、地球温暖化対策に係る取組など、地域の活性化や雇用等も含む、人や社会・環境に配慮して消費者が自ら考える賢い消費行動、いわゆるエシカル消費等に関する取組を体系的・総合的に進める必要がある。
(1)食品ロスの削減等に資する消費者と事業者との連携・協働
 食品ロスの削減について、2019年10月に施行された食品ロスの削減の推進に関する法律(令和元年法律第19号)に基づき策定する食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針の下、多様な主体が連携し、国民運動として食品ロスの削減を推進する。このため、消費者、事業者等が、食品ロスの削減について理解と関心を深め、それぞれの立場から取り組むことを促進するとともに、関係者が相互に連携を図りながら取組を進める。その際、毎年10月の食品ロス削減月間や10月30日の食品ロス削減の日等の機会を最大限活用する。
 食育について、関係府省庁等の密接な連携の下、食品の安全性、栄養、食習慣等についての正確な情報の提供、食や農林水産業への理解増進など、国民の適切な食生活の選択に資する取組を進める。
(2)環境の保全に資する消費者と事業者との連携・協働
 最終到達点として掲げられている脱炭素社会の実現や循環型社会の形成に向け、省エネルギー、再生可能エネルギーの利用、及び資源の循環的な利用等を促進し、温室効果ガスの発生や天然資源の消費を抑制するため、情報提供や普及啓発を推進する。
例えば、近年、社会的課題として注目を集めている海洋プラスチックごみの削減については、プラスチックが、我々の生活に利便性と恩恵をもたらす有用な物質である一方、海洋に流出すると長期間にわたり環境中にとどまり、生態系、生活環境、漁業、観光等への悪影響が懸念されることから、海洋プラスチックごみ対策アクションプラン(2019年5月海洋プラスチックごみ対策の推進に関する関係閣僚会議決定)等に基づき、不必要なワンウェイのプラスチックの排出抑制や分別回収の徹底など、プラスチックとの賢い付き合い方を推進し、取組を発信する「プラスチック・スマート」キャンペーンを展開する。
 生物多様性の保全と持続可能な利用について、消費者の理解を増進するための情報発信や普及啓発、有機農業等の環境に配慮した取組への理解と関心の増進、及びリサイクルの推進に資する取組について、引き続き推進を図る。
(3)その他の持続可能な社会の形成に資する消費者と事業者との連携・協働
 開発途上国の労働者の生活改善を目指すフェアトレード商品、環境に配慮したエコ商品等の持続可能性に配慮した商品等の購入を含む、人や社会・環境に配慮して消費者が自ら考える賢い消費行動、いわゆるエシカル消費を普及啓発するための取組を推進する。その普及啓発に当たっては、消費者が持続可能性に配慮した商品を選択的に購入できるようにするなど、こうした商品が正当に評価される社会の実現に向けた取組を推進することが必要である。このため、持続可能性に配慮した商品の認証等に係る取組を推進する。この一環として、生態系や資源の持続性に配慮した方法で漁獲・生産された水産物に対して消費者が選択的に購入できるよう商品にラベルを表示するスキームである水産エコラベルの推進等を図る。
 事業者が、持続可能な社会の形成に向け、消費者全体の視点に立った事業活動、すなわち消費者志向経営を行うことは、健全な市場の実現につながる。このため、消費者志向経営自主宣言を行って消費者全体の視点に立った事業活動を進めるよう企業の経営者層に対して促し、優良な企業等を表彰するとともに、消費者志向経営の基準を明確化し、自主宣言後のフォローアップ活動の実施の促進を行うなど、消費者志向経営の価値を高める取組を促進する。
 物流分野における持続可能な社会に向けた関係者の連携策として、貨物自動車運送事業における慢性的な長時間労働や運転者不足等の状況を踏まえ、「自動車運送事業の働き方改革の実現に向けた政府行動計画 ~「運び方改革」と安全・安心・安定(3A)の職業運転者の実現~」(2018年5月自動車運送事業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議決定)に基づき、①トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化、②女性や60歳代以上の運転者等も働きやすい、よりホワイトな労働環境の実現に取り組む「ホワイト物流」推進運動を関係者が連携して強力に推進することとしており、荷主等に対し、本運動の賛同表明である自主行動宣言の提出を促すとともに、国民に対しても、多様な手段を用いて、再配達の抑止や引越時期の分散化を呼び掛ける。
(4)事業活動におけるコンプライアンス向上に向けての自主的な取組の推進
 公益通報者保護制度について、公益通報は消費者の安全・安心に資するものであり、制度の実効性を向上させていくことは社会全体の利益を図る上で有用であるという意義を踏まえ、制度の周知・啓発、内部通報制度に係る認証制度の普及、消費者庁における一元的窓口の整備・運用等に取り組む。
また、公益通報者保護法(平成16年法律第122号)について、事業者に対する通報体制整備の義務付け、公益通報対応業務従事者等に対する守秘義務及び同義務違反に対する罰則の新設、行政機関への通報に係る保護要件の緩和、保護対象となる通報者や通報対象事実の範囲の拡大等を内容とする公益通報者保護法の一部を改正する法律案を第201回国会(常会)に提出した。同法案が成立した場合にあっては、その円滑な施行に向けて通報体制整備に関する指針の策定等に取り組む。
 景品表示法違反の未然防止等を図り、消費者の利益を保護する観点から、景品表示法の具体的な違反事例の周知や適切なコンプライアンス体制等を整備している事業者が消費者・取引先等の関係者から高く評価される社会経済環境を醸成すること等を含む普及啓発活動等の取組を実施することにより、景品表示法第26条及び同条に基づく指針等を踏まえた社内規程の策定やコンプライアンス体制の整備、事業者団体による自主基準の策定など、事業者・事業者団体における法令遵守の取組を積極的に促進する。また、業界自らが自主的に遵守すべきルールとして定めた公正競争規約が積極的に活用され、適切な運用が行われるよう関連団体等を支援する。

消費者基本計画 工程表 令和2 年7 月7 日 消費者政策会議決定

Ⅱ 工程表の構成について
本工程表では、消費者基本計画において示された「消費者政策において目指すべき社会の姿等」の実現に向けて、どの府省庁等が、いつまでに、何を実施するのかを明らかにするため、年度ごとの具体的な取組を記載している。
また、施策の進捗状況を測定・把握・評価するため、KPI を設定している。

注1
持続可能な開発目標(SDGs)推進本部において策定された「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」(令和元年12 月20 日一部改定)に位置付けられた施策については、個別施策の中で、「SDGs 関連」と明示するとともに、同実施指針において明示された目標の番号を記載している。
同実施指針に基づき、「持続可能な開発のための2030 アジェンダ」の達成年限である2030 年を意識しながら、同実施方針の8分野の優先課題に関する取組を加速し、SDGs 実現に取り組んでいく。

持続可能な開発目標(SDGs)
目標1.あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
目標2.飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
目標3.あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
目標4.すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
目標5.ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
目標6.すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
目標7.すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
目標8.包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
目標9.強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
目標10.各国内及び各国間の不平等を是正する
目標11.包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
目標12.持続可能な生産消費形態を確保する
目標13.気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
目標14.持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
目標15.陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
目標16.持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
目標17.持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

注:外務省ウェブサイト「持続可能な開発のための2030 アジェンダ(仮訳)」から抜粋

【216ページ】
(3)地方における体制整備
項目名 ① 地方消費者行政の充実・強化に向けた地方公共団体への支援等
※SDGs 関連:関連目標1、3、4、10、12、16、17
担当省庁 消費者庁、関係府省庁等

施策概要 〇 消費者庁の取組

 国における財源の確保、地方における人員・予算の確保に向けた自主的な取組への支援を含む、地方公共団体への支援、東日本大震災の被災地方公共団体への支援を行うほか、どこに住んでいても質の高い相談・救済を受けられる地域体制の整備を全国的に推進する。
 このため、地方消費者行政強化作戦2020 に沿って、計画期間中に、広域連携での対応も含めて消費生活センターの設置促進を進めるとともに、消費生活相談員の配置促進や資格保有率向上のほか、研修参加率の向上等を目指して、地方公共団体の取組を支援する。
 また、平成26 年に公布された消費者安全法の改正法が平成28 年4月に施行されたことを踏まえ、同月に「消費者安全の確保に関する基本的な方針」を改定した。今後、同方針も踏まえ、消費者安全確保地域協議会の設置消費生活相談員の処遇改善及び資質向上等の地方公共団体の取組に対する支援を推進する。消費者安全確保地域協議会については、その設置促進に資するよう、地方公共団体における先進事例の収集・共有等に取り組む。
これらの取組を地方公共団体の事務として安定的に定着させるため、地方公共団体の自主財源に裏づけられた予算の確保を促進する。
 地方消費者行政の充実・強化のための交付金等を通じ、国として取り組むべき重要な消費者政策の推進のため、積極的に取り組む地方公共団体を支援するとともに、これまでに地方消費者行政推進交付金を活用して行っていた事業について引き続き支援を行う。加えて、令和2年度から、先進的モデル事業、地方消費者行政人材育成事業、地方研修の拡充等の国民生活センターによる支援などの重層的な取組によって地方公共団体を支援する。
 地方消費者行政強化作戦2020 で掲げた目標の達成に向けた取組を進めるため、地方版の消費者基本計画の策定等を通じて、計画的に取組を進めるとともに、PDCA により、地方版消費者基本計画策定後の実施状況についての評価も適切に行う。また、地方消費者行政強化作戦2020 について、毎年度進捗状況の把握・評価を行う。
 なお、新型コロナウイルス感染症や災害等の非常時においても消費生活相談の継続性が確保されるよう必要な支援を行う。

【218ページ】
項目名 ② 地域の見守りネットワークの構築
※SDGs 関連:関連目標1、10
担当省庁 消費者庁、関係府省庁等

施策概要 〇 消費者庁の取組

 平成28 年4月1日の改正消費者安全法の施行を踏まえ、判断力の低下等により、自らの力のみでは消費生活センター等へ相談することが難しい高齢者等の消費者被害の未然防止、拡大防止等を図るために、地方公共団体における消費者安全確保地域協議会の設置促進に向け、引き続き地方公共団体等に対し、消費者安全確保地域協議会設置の意義や既存の他分野の地域ネットワークとの一体的運営を含む関係部所間の庁内連携について説明会や通知等で呼び掛ける。また、既存の見守り体制に関連する関係府省庁等とも連携し、消費者安全確保地域協議会の設立支援及び消費生活協力員・消費生活協力団体の活用支援により、地域の見守りネットワークの構築を推進する。更に、地域協議会の設置がなされた地方公共団体に向けては、先進的な取組事例及び消費者庁新未来創造戦略本部(令和元年度までは消費者行政新未来創造オフィス)と徳島県が連携して徳島県内で進められた設置促進の取組成果の展開等を通して、活動内容の実効性が向上するよう支援する。

国民生活センターにおける持続可能な開発目標(SDGs)への取り組み

トップページ > 国民生活センターについて > 国民生活センターの紹介 > 国民生活センターにおける持続可能な開発目標(SDGs)への取り組み
http://www.kokusen.go.jp/hello/data/ncac_sdgs.html

国民生活センターにおける持続可能な開発目標(SDGs)への取り組み
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)
持続可能な開発目標(SDGs)は、2015年9月に国連の「持続可能な開発サミット」で採択された、2030年までの国際目標です。

SDGsは、17のゴール(目標)と169のターゲットからなっており、「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて、途上国のみならず先進国も実施に取り組むものとされています。

独立行政法人国民生活センターの取り組み
独立行政法人国民生活センターは、公正・健全な社会と安全・安心な消費生活の実現のための業務を通じて、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献しています。

国民生活センターとSDGs[PDF形式](264KB)(2018年10月)
http://www.kokusen.go.jp/hello/pdf/ncac_sdgs.pdf

http://www.kokusen.go.jp/hello/data/ncac_sdgs.html

【参考】福岡県

トップページ > 防災・くらし > 消費生活 > 福岡県消費生活センター > SDGsと消費者教育
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/sdgstosyouhisyakyouiku.html

SDGsと消費者教育
更新日:2020年7月1日更新

 SDGsとは?
 SDGs(Sustainable Development Goals)とは2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までの達成を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され、「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し、経済、社会、環境をめぐる広範な課題に統合的に取り組むこととしています。
 ここで、持続可能な開発とは、「将来世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」のことです。つまり、環境と開発を互いに反するものではなく、共存し得るものとしてとらえ、環境保全を考慮した節度ある開発が重要であるという考え方です。

 SDGsと消費者教育
 消費者教育は、「消費者の自立を支援するために行われる消費生活に関する教育(消費者が主体的に消費者市民社会の形成に参画することの重要性について理解及び関心を深めるための教育を含む。)及びこれに準ずる啓発活動をいう。」(消費者教育推進法第2条第1項)と定義されています。
 つまり、「悪質商法などの被害に遭わない、適切な行動がとれる自立した消費者」という視点に加え、「社会の一員として、主体的によりよい市場・社会に参画する消費者」となることを目的としています。
 消費者教育を推進することは、自らの消費行動が社会に与える影響を理解している消費者を育成することであり、特にSDGsの目標12「つくる責任つかう責任」の達成に資することになります。

 
 < 消費者市民社会とは? >
 消費者が、個々の消費者の特性及び消費生活の多様性を相互に尊重しつつ、自らの消費生活に関する行動が現在及び将来の世代にわたって内外の社会経済情勢及び地球環境に影響を及ぼし得るものであることを自覚して、公正かつ持続可能な社会の形成に積極的に参画する社会です。

 エシカル消費
 「エシカル」とは英語で「倫理的・道徳的」という意味です。「エシカル消費」とは、人や社会、地域、環境に配慮したものやサービスを選んで消費することを言います。
 日常の買い物のときに、「どこでつくられたのか」「誰がつくったのか」「どのようにつくられたのか」を考えてみましょう。私たちの「買う/買わない」という選択は、社会を変える力をもっています。

 ☆エシカル消費の例
  ・必要なものを、必要な分だけ買うように心がける
  ・リユース・リサイクルできる製品を選ぶ
  ・できるだけ地元で買い物する
  ・フェア・トレード製品を選ぶ    等

https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/sdgstosyouhisyakyouiku.html

過去問 択一試験 今後も出題される可能性は高い

【2019年度(本試験)】問題3
② 2015(平成 27)年3月に閣議決定された第3期消費者基本計画では、事業者が消費者政策を推進するうえで重要な主体と位置づけられている。消費者庁が推進に取り組んでいる[ カ ]経営は、2015(平成 27)年9月に[ キ ]が持続可能で望ましい社会の構築に向けた取組として採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」とも関連が深いことから、[ ク ]経営と呼称されている。消費者の声を[ カ ]経営に活かす具体的な取組の一つとして、[ ケ ]の国際規格 ISO 10002 の採用が挙げられる。
消費者が安全・安心で豊かに暮らすことができる社会の実現には、消費者、事業者、地方公共団体、国などすべてのステークホルダーが共通の目的のもとに、連携して行動することが必要である。様々な主体が当事者として、それぞれの役割について考え、行動するためのきっかけとなるよう、2018(平成 30)年度消費者月間は、[ コ ]を統一テーマに掲げている。
【正答 カ→3.消費者志向、キ→6.国際連合、ク→8.サステナブル、ケ→2.苦情対応マネジメントシステム、コ→11.ともに築こう 豊かな消費社会 ~誰一人取り残さない~】

【2019年度(本試験)】問題5
② 消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮し、人や㋐社会、㋑環境に配慮しながら消費活動を行うことを「倫理的消費(エシカル消費)」という。エシカル消費に関連する認証ラベル・マークを目安に商品を購入することも、エシカル消費の一つの方法である。これは持続可能な開発目標(SDGs)の 12 番目㋒「つくる責任 つかう責任」に関連する取組である。
【正答 ②→〇(すべて正しい箇所)】

⑧ 「食品ロス」とは ㋐食べられる・食べられないにかかわらず、捨てられる食品のことをいう。日本における 2014(平成 26)年度の食品ロスの発生量は621 万トンと試算されており、これは 2015(平成 27)年の世界全体の食糧援助量の㋑約2倍に相当する。食品ロスは国際的な課題でもあり、「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標 12 のターゲットの一つとして「2030(令和 12)年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を㋒半減させる」ことが設定されている。
【正答 ⑧→×ア(誤っている箇所) ※「食べられる」のみ】

【2019年度(再試験)】問題5
③ 2015(平成27)年に㋐国際連合の「持続可能な開発サミット」で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」は、17 項目の持続可能な開発目標を達成することにより、㋑「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて、途上国のみならず先進国も実施に取り組むものになっている。㋒消費者基本計画に基づく施策の一つである「消費者が主役となって選択・行動できる社会の形成」は、目標12「つくる責任 つかう責任」や目標14「海の豊かさを守ろう」など、さまざまな目標に関連している。
【正答 ③→〇(すべて正しい箇所)】

【平成30年度】問題5
② 2015(平成 27)年9月の国連サミットで、「持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」が採択された。この中に掲げられた「持続可能な開発目標(SDGs)」では、㋐発展途上国向けの開発目標として、 ㋑2030 年を期限とする包括的な17 の目標を設定している。その目標の一つとして、㋒持続可能な生産消費形態を確保することが掲げられている。
【正答 ②→×ア(誤っている箇所) ※発展途上国だけでなく先進国も含む】