1.次の文章のうち、下線部が、すべて正しい場合には○を、誤っているものがある場合には×を、解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。また、誤っているものがある場合には、誤っている箇所(1 カ所)の記号も記入(マーク)しなさい。

⑬ 2014年12月に国民生活センターが発表した「消費者問題に関する2014年の10大項目」の1項目に、若者の投資関連トラブルが拡大したことが挙げられている。具体的には、㋐ファンド型投資商品に関する相談では、20歳代の契約当事者が約半数を占めている。また、大学生等の㋑投資用DVDの購入トラブルに関する相談件数も増加していることが特徴として見られた。

⑮ 2014年に起こった通信教育事業者が保有する個人情報の大量流出事件を受けて、㋐総務省は個人情報保護法に基づく勧告や「個人情報保護ガイドライン」の改正を行い、㋑消費者庁では、「ガイドラインの共通化の考え方について」の改定を行った。

解説

問題⑬ 消費者問題10大ニュース

  • ファンド型投資商品は、資金が必要ですので大学生には無理です。と考えれば、簡単なラッキー問題です。
  • なお、大学生は昔から数万円から購入できるマルチ商法のターゲットで、商材が時代によって異なってきます。最近は、FXの自動取引ソフトが商材になってました。
  • FXのブームにあわせて、FXのバイナリーオプションという取引の投資が問題になりました。ファンドと違って、安い資金からはじめられますが、ギャンブル性が高い取引で、今ではギャンブル性をおさえるために規制がかかっています。ちなみに、この取引は、以前は1分後の相場が高いか安いかを当てる取引です。短期間でレバリッジが効くのでハイリスクハイリターンでしたが、今は短い時間での取引はなくなりました。ですので、若者の投資関連トラブルはファンドではなくバイナリーオプションです。

「消費者問題に関する2014年の10大項目」は実質的に関係なかったですね。

したがって、⑬は㋐が不正解となります。

【参考】「消費者問題に関する2014年の10大項目」

トップページ > 注目情報 > 発表情報 > 消費者問題に関する2014年の10大項目[2014年12月18日:公表]
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20141218_1.html

消費者問題に関する2014年の10大項目

国民生活センターでは、毎年、消費者問題として社会的注目を集めたものや消費生活相談が多く寄せられたものなどから、その年の「消費者問題に関する10大項目」を選定し、公表しています。

2014年は、冷凍食品への農薬混入や事業者が保有する個人情報の大量流出など、社会を騒がせた重大な事件が相次 ぎ、消費者の不安が高まりました。また、あたかも公的機関等の職員であるかのように思わせる詐欺的勧誘や、遠隔操作によるプロバイダ変更勧誘トラブルの増加が顕著となっています。

2014年の10大項目

  • 高齢者の消費者被害依然として多く 認知症等の被害者も目立つ
  • 事業者からの個人情報の大量流出事件発生
  • 公的機関等をかたる詐欺的勧誘が急増 国民生活センターをかたる電話も頻発
  • 食の安全と信頼が脅かされる事件が相次ぐ 食品の安全性に関する相談がここ5年で最多
  • インターネット通販などのネット関連トラブルは引き続き増加
  • 遠隔操作によるプロバイダ変更勧誘トラブルが急増
  • 若者に投資関連トラブルが拡大 バイナリーオプション取引などが顕著
  • 繰り返される子どもの事故 事故防止へのさまざまな取り組み
  • 消費税が8%にアップ 相談も増加
  • 消費者関連法規の改正により地方消費者行政の基盤を強化

 

問題⑮ 個人情報流出事件

ベネッセの個人情報流出事件のことですね。

事業分野ごとの所管の象徴が行政処分しますので、ベネッセは経済産業省が行政処分しました
http://www.meti.go.jp/press/2014/09/20140926002/20140926002.html

(株)ベネッセコーポレーションに対して個人情報保護法に基づく勧告を行いました

本件の概要
経済産業省は本日、(株)ベネッセコーポレーションに対し、個人情報の保護に関する法律(以下「法」)第34条第1項の規定に基づき、法違反行為を是正するために必要な措置をとり、個人情報の漏えいの再発防止を徹底するよう勧告しました。

また、各省庁では、それぞれの個人情報保護法のガイドラインを作成していますが、その見本となるものを消費者庁が作成しています。(参考となるHPが個人情報保護委員会のHPに移行して整理されていません)

したがって、⑮は㋐が不正解となります。

個人情報保護法の所管は「消費者庁」で、権限は各分野の大臣に委任されていました。マイナンバー法の施行に伴い、個人情報保護委員会が28年1月1日に発足し、個人情報保護法と特定個人情報の両方の実務を所管することになり、権限を個人情報保護委員会に一元化することになりました。個人情報保護法自体の改正は29年度になり、今は移行期でごちゃごちゃしており、深くは出ないかもしれませんが、マイナンバー法の問題が出る可能性もあるので、とりあえずチェックは必要かもしれません。

消費者庁のトップページの下の方の政策に「情報公開・個人情報保護」とあります。私はいつもここからチェックしますので、所管は消費者庁ですね。しかし、2月に個人情報保護法の実務を個人情報保護委員会が担当することになり、HPも移転してしまったので、PDFファイルばかりで使いにくいHPになってしまいました。

このあたりは、個人情報保護法の問題のときに再度整理します。

【現在のHP】
個人情報保護委員会 > 個人情報保護法について > 法令・ガイドライン等
http://www.ppc.go.jp/personal/legal/

  • 個人情報保護ガイドライン
  • ガイドラインの共通化の考え方について

 

【解答】
⑬→×㋐、⑮→×㋐、

両方正解したいところですが、1個は正解してください。。

【解答】
①→○、②→×㋐、③→○、④→×㋐、⑤→×㋒、⑥→×㋑、⑦→×㋐、⑧→○、⑨→×㋒、⑩→×㋐、⑪→○、⑫→×㋐、⑬→×㋐、⑭→○、⑮→×㋐