質問
はじめまして。
先日、消費生活アドバイザー1次試験を受験した者です。
2次試験の小論文の勉強方法が分からずに、検索をしておりましたら、こちらのサイトにたどり着きました。
相談員資格試験の論文対策は、アドバイザーの試験対策にも有効ではないかと考えました。
小論文を書いたことがなく、正直どうしようと戸惑っているので、こちらのサイトが参考になるようであれば、会員になりたいと思い、問い合わせをさせていただきました。
よろしくお願いいたします。
回答
まず論文試験の内容を比べてみました。
試験要項【専門相談員試験】
②論文試験
出題されたテーマ2つのうちから 1つを選択し、指定語句 (5つ程度) をすべて使用 して、 1,000 字~ 1,200 字で記述する形式 です 。
- 例年、法律問題と行政問題の2題からの選択になります。法律問題は大きな法改正があった場合に、それが出題される可能性もあるのできちんと勉強しておく必要があります。
- 行政問題は比較的書きやすいですが、一般受験者には消費者行政や相談現場を知らないとか書きにくい場合もあり、逆に知ってたら書きやすい問題が多いです。
- 指定語句が、1つぐらい自信のないものが出たりします。
試験要項【アドバイザー試験】
(2)第2次試験(論文試験)
4.(1)第1次試験の1~3の範囲より出題します。出題は次の2時限にわけ、各時限ごとに4題から1題ずつ選択し、記述します。
第1時限(4題)
(1) 消費者問題 (2) 行政知識 (3)(4) 法律知識(2題)
第2時限(4題)
(1) 経済一般知識 (2) 企業経営一般知識 (3) 生活経済(4) 地球環境問題・エネルギー需給論文試験
11月26日(土) 9:30~12:15 カッコ内( )が正味試験時間です
第1時限
9:30~10:50(60分)
第2時限
11:05~12:15(60分)
- 文字数については要項には書いてませんが、例年600~800文字です(アドバイザー受験対策本より)。
- 私が受験した平成23年度の問題を見ると、「800字以内(ただし600字以上記述することが望ましい)」と書いてました。今は知りません。
両試験の違い
出題形式
- 相談員試験は、120分で2題から1題選択の指定語句(5個程度)ありで1000~1200文字
- アドバイザー試験は、60分で4題から1題選択の指定語句なしで600~800文字を2問題
難易度(私の個人的な見解です)
アドバイザー試験のほうが易しいです
理由
- 相談員試験のように指定語句がないので、指定語句の知識の有無は関係ないので、自由度が高い。
- 4題から選択できるので1題ぐらいは書けるテーマがある(相談員試験は2題から選択であるが、一般受験生には行政問題は現場を知らないと書きにくい場合もあり法律問題しか選択できないこともある)
- 文字数が600~800文字なので、比較的字数を埋めることは容易
デメリット
- 60分しかないので、下書きする余裕はなく、骨組みメモを見ながら、いきなり本番書きする必要がある(相談員試験でも下書き不要で書けますが、120分なので下書きする時間はある。アドバイザーは下書きしていたら時間のプレッシャーに負けてしまうので下書き時間はないと思っておく。論文を書き慣れている受験生は下書きする余裕はあるが、そのような受験生はもともと下書きする必要もない。
- 15分の休憩で2問連続して書く必要があり、しんどい。
勉強方法
- 法律改正や社会問題などの自治的な問題もあれば、一般的な定番の問題もある。特別にテーマ探しをして対策しなくても、ニュースを見ている程度で対応可能(相談員試験はある程度テーマ探しをする必要がある)。
- いわゆる、学生時代からの作文的な能力があったら800文字程度であれば書ける。
- 800文字といえば、ちょっとしたブログ記事を書けば、すぐに埋まってしまうレベル。
- 文字数が少ないので、練習しやすい。たくさん書いて練習する。書いたものを評価してもらえれば、なおさら良い。
- アドバイザー試験の論文添削もあったような気がする。
- 相談員試験とのW受験であれば、それなりに勉強していれば大丈夫でしょう。
勉強部屋での論文対策の効果
- 論文の組み立て方や読みやすい論文の書き方については共通しています。
- 字数が少なくなるので、今の論文添削よりもコンパクトに組み立てる必要があります。
- 全く論文をどうしたらいいのか分からない受験生には効果があるかもしれません。
アドバイザー試験の論文対策のために今から勉強部屋に入会したい場合(想定していませんでした)
- 通常の会員として登録する(20,000円)
- 論文カテゴリーだけ閲覧できる会員になる(個別に申し出てください。新しい会員種別を作ります。10,000円)
入会した場合に添削可能か?
- 特に希望される場合は、1時限目の問題(消費者問題・行政・法律1・法律2)であれば対応できると思います。2時限目は知らない知識もあるので内容自体の正誤について対応できない場合があります。
私が受験したときの体験(平成23年度試験)
勉強の必要がない私の体験ですので参考程度に
- 22年度の相談員試験で一発合格しましたが、W受験でなかったので、アドバイザー試験は翌年に受験しました。アドバイザー2次試験日に予定があったため。
- 1次試験は前の年に買ったアドバイザー受験対策本を勉強。ざっくり読んだ程度ですが、試験範囲が広いので、直前1ヶ月ぐらいから記憶に残るように読みました。結果は550問中393問正解で71.5%(約65%で合格)。
- 2次試験(論文・面接)の勉強はしていません。
- 論文試験1時限
法律問題は「高齢者被害や救済に役立つ法制度」と「消費者契約法の民法原則の修正規定の例」で、法律説明を間違うリスクを考えて選択せず。行政問題は「電子商取引の拡大と消費者保護のあり方について論じなさい(短い問題そのものです)」で、消費者問題は長文になっていて、「消費者の安全安心を脅かす事件が多発している中での、安全安心社会構築へ向けての消費者の果たすべき役割」でした。安全安心は得意分野ですので消費者問題を選択しました。行政問題はざっくりしすぎてて書きにくく感じました。特に問題なく、800文字きっちりで書きました。 - 論文試験2時限
経済問題は「よりよい賃金体系や制度設計とはどのようなものか」、企業経営は「企業によるメンタルヘルス対策の取り組み内容」、生活経済は少し長めの問題文で「幸福度指数の意義と課題」、環境・エネルギーは長文問題で「東日本大震災によるエネルギー不足の影響と根本的な解決法」でした。これは選択の余地なく環境・エネルギーです。他の3つに比べると格段に書きやすい、というか書けないです。こちらも、特に問題なく、800文字きっちりで書きました。スマートグリッドなどの流行の言葉も入れて、少し違いをアピールしました(姑息)。 - おまけ
論文をきっとり最後まで埋めると気持ちいいです。まとめの文章を書きながら、きっちり収まるように調整します。そんなところにエネルギー使ってどうするんやという感じですが。
それと、試験問題を今見たら、余白は真っ白でメモなし。いきなり、書いたと思われる。多分10分ぐらいは脳内で論文構成を練っていたと思う。 - もう1つおまけ
午前の論文試験の午後に面接があるのですが、結構厳しいです。特に行政の受験生に対しては、なぜアドバイザーの資格か?というところを突っ込まれました。企業中心のアドバイザーの意地でしょうか。