12.次の文章のうち、下線部が、すべて正しい場合には○を、誤っているものがある場合には×を、解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。また、誤っているものがある場合には、誤っている箇所(1カ所)の記号も記入(マーク)しなさい。

① 個別信用購入あっせんを利用して訪問販売、㋐電話勧誘販売の方法で商品を購入した場合、割賦販売法によれば、㋑個別信用購入あっせん業者に対して通知する方法で個別信用購入あっせん契約のクーリング・オフをすることができ、クーリング・オフの効果は㋒通知を発信した時に発生する。

② 購入者が、特定商取引法・割賦販売法に基づいて販売契約及び個別信用購入あっせん契約のクーリング・オフをした場合、購入者が販売業者に頭金を支払っているときは、㋐個別信用購入あっせん業者が購入者に対してその頭金を返還しなければならない。個別信用購入あっせん業者が既にクレジット既払金を受け取っているときは、㋑個別信用購入あっせん業者が購入者に対してその既払金を返還しなければならない。購入者が商品を受け取っているときは、㋒購入者が販売業者に対して受け取り済みの商品を返還しなければならない

③ 個別信用購入あっせんを利用して訪問販売で商品を購入したところ、過量販売に当たる場合には、割賦販売法上、㋐契約日から1年以内であれば個別信用購入あっせん契約について解除することができ、㋑個別信用購入あっせん業者へ解除の通知をしたときは販売契約も原則として解除されたものとみなされ、個別信用購入あっせん業者は、購入者からすでにクレジット既払金を受け取っているときには、㋒購入者に対してその金額を返還しなければならない

④ 個別信用購入あっせんを利用して訪問販売で電話機を購入する際に、販売業者が、㋐電話機の購入の必要性について不実告知をし、それにより消費者が誤認した場合、または、㋑電話機の引渡しについて販売業者に債務不履行があった場合に、㋒個別信用購入あっせん業者の過失がなかったとしても、割賦販売法により個別信用購入あっせん契約の取消しができる。

⑤ 個別信用購入あっせんを利用して訪問販売の方法で商品を販売するに際して、販売業者が、不実告知、㋐重要事項の不告知をし、それにより消費者が誤認した場合は、割賦販売法により、㋑追認できる時から6カ月間、または㋒個別信用購入あっせん契約の書面を交付した日から5年間、個別信用購入あっせん契約を取り消すことができる。

⑥ 割賦販売法上、個別信用購入あっせん業者は、㋐店舗取引の場合であっても、個別支払可能見込額を算定するために必要な事項を、㋑指定信用情報機関を使用して調査する義務を負う。個別支払可能見込額を超える個別信用購入あっせん契約は㋒無効となると規定されている

⑦ 販売業者が、キャッチセールスの方法により、その店舗内において退去妨害により消費者を困惑させ、個別信用購入あっせんの方法により商品を購入させようとした場合、割賦販売法上、その行為を認識した個別信用購入あっせん業者は、㋐この販売契約に係る個別信用購入あっせん契約の締結をしてはならず、㋑当該販売業者との加盟店契約を解消しなければならない。仮に個別信用購入あっせん契約が締結された場合には、㋒購入者は、消費者契約法第5条を活用して個別信用購入あっせん契約の取消しの主張が可能である

⑧ 出会い系サイトを利用し、利用料10万円をクレジットカードで決済したところ、出会い系サイト業者による詐欺であることが後に判明した。この場合、㋐ボーナス一括払いによる支払方法であっても割賦販売法に基づき抗弁の対抗ができる。㋑マンスリークリア方式を利用し、後日、利用者から申告してリボルビング方式に変更できるカードで後からリボルビング方式に変更した場合であっても抗弁の対抗ができる。㋒決済代行業者が介在している場合であっても同様である

⑨ 割賦販売法上、前払式割賦販売は、㋐指定商品のみが規制対象とされ、㋑販売代金の全額を前払いすることが要件となっており、行政による事前規制として㋒許可制がとられている

⑩ 割賦販売業者は、割賦販売法上、販売契約を締結しようとするときに、㋐購入者の支払可能見込額の調査義務を負い、販売契約を締結した場合に㋑契約の内容を明らかにする書面を交付する義務を負う。購入者は、その販売契約について㋒割賦販売法に基づいてクーリング・オフをすることはできない

解説

  • 民法、消費者契約法、特定商取引法と続いたメインの法律の正誤問題ですが、最後の割賦販売法にたどり着きました。
  • 試験では精神的にもボロボロになっているかもしれません。そんなタイミングで一番難解な割販法です。非常にややこしい知識問題が多いので、目標半分で0点近い得点にならないことだけは心がけてください。
  • 難解とはいってもポイントは限られてきます。平成20年6月改正、平成21年12月施行の改正割販法で大きく改正されました。その改正ポイントが現在でも必須ポイントとなっています。
  • すなわち、過去問で繰り返し同じような問題が出題されているということです。しかし、割販法の問題は問題自体を読むのがきついのでなかなか集中するのが難しいところです。
  • 27年度試験は素直な基本事項が出題されたので、比較的難易度は高くなかったです。5割は取れますので、あきらめずに取り組みましょう。。

割賦販売法の対策(毎年同じことを書いてます←ポイントは変わっていない!)

割賦販売法は暗記系の分野といえます。契約の形態によって、細かな違いがあったりします。論点は基本どおりなのですが、なかなか覚えれないのが現実です。特に頻出の分野を押さえて、半分程度は正解したいところです。点数を稼げない問題なので、いかに取りこぼしを少なくするかが課題です。全く捨ててし まうのはもったいないです。なかなか当て問や日本語からも正解を出しにくい正解な知識が求められています。

  • 割賦販売法は難しいです。
  • いろんな種類があり、ややこしいです。
  • 一番のポイントは平成20年(2008年)の改正です。
  • 名称等根本的に変わったので、それが今も継承されています。
  • そのときの資料が基本的にいきていますので参考にできます。
  • 「個別信用購入あせん契約」が悪質商法の被害にあう契約形態ですので、それを中心に勉強することになります。

経産省HP

政策について>政策一覧>安全・安心>商取引の健全な発展>クレジット取引>割賦販売法
http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/credit/11kappuhanbaihou.htm
政策について>政策一覧>安全・安心>商取引の健全な発展>クレジット取引>割賦販売法>割賦販売法関係資料
http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/credit/112kappuhanbaihoukankeishiryou.htm
改正割賦販売法説明資料
改正割賦販売法の概要(PDF形式:2.15MB)PDFファイル
http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/credit/120215setsumeishiryo.pdf
この資料も67ページあり読むのがしんどいです。

割賦販売法・・・http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S36/S36HO159.html

今年の過去問もそうですが、勉強すべきポイント自体が過去問と重なっています。
したがって、勉強部屋の解説にもプラスアルファを付け加えていますので、少なくも勉強部屋に書いてあることは理解してください。
また、割販法は平成20年以来、特に大きな改正はないので、同じような問題が出てきますし、勉強部屋の過去の過去問解説もあわせて勉強すれば、それに絞ってしまってもいいのかなと思ったりします。
割販法の勉強や理解は非常に苦しみますので、過去問対策だけで済ますという荒技も一つの選択肢かもしれません。

苦手な受験者のズバリ勉強法

アドバイザー受験対策本の割賦販売法のページ(約6ページ)のみを基礎知識として勉強して、あとは過去問対策をして、勉強部屋のプラスアルファの解説もチェックする。あまり時間はかけたくないです。

押さえるべき3つ+1つの取引形態

  1. 割賦販売(前払式とそれ以外がある)・・・自社割賦といわれ、販売業者と消費者の2者で契約し分割払する
  2. ローン提携販売・・・間に銀行等の金融機関が入り、分割払する
  3. 信用購入あっせん・・・間にクレジット会社などの信販会社が入り、分割払する
  4. 前払式特定取引・・・1とよく似ているが、冠婚葬祭の互助会や百貨店の友の会のこと

3が大きく改正され、特に高齢者の被害の多い個別式の信用購入あっせんが頻出ポイント
ポイント・・・3のみ指定制度がなくなり、クーリングオフ制度が導入。過剰与信の対策。

 

経済産業省HP【早わかり☆改正割賦販売法】

政策について>政策一覧>安全・安心>消費者行政(製品・取引)の推進>クレジット取引>割賦販売法>消費者のみなさんへ>早わかり☆改正割賦販売法
http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/credit/1141hayawakarikaiseikappuhanbaihou.htm

悪質な勧誘などを行っている販売店を加盟店にして、クレジットを提供し、悪質商法を助長する。
消費者の支払能力を超えるクレジットを提供して、多重債務に陥るきっかけをつくる。

このようなことを防ぐため、クレジットに関する法律(割賦販売法)が、特定商取引法とともに、改正されました。

1.個別クレジット業者も登録制になります。
2.規制の範囲が、拡大します。
3.個別クレジット業者には、加盟店の勧誘行為等についての調査が義務づけられます。
4.個品クレジット契約もクーリング・オフできるようになります。
5.うその説明による勧誘や、通常考えられない量の商品などの販売を行った場合は、個別クレジット契約も解約して、すでに支払ったお金の返還も請求できます(既払金の返還請求)
6.クレジット業者は指定信用情報機関の情報などを利用して消費者の支払可能見込額を算定します。消費者はこれを超えたクレジットを利用できなくなります。
7.クレジット業者は、消費者の他社のクレジット債務の額や支払状況を調査するために、指定信用情報機関の提供する信用情報を利用する義務を負います。
8.認定割賦販売協会が認定され、業界の自主ルールを作成することなどによって法律を補完します。これによって、適正なクレジット取引が促されることが期待されます。
9.クレジットカード情報の保護を図ります。
10.相談窓口など リンク先一覧

※それぞれの項目で簡単な解説があります

経済産業省HP【改正割賦販売法説明資料】

政策について>政策一覧>安全・安心>消費者行政(製品・取引)の推進>クレジット取引>割賦販売法>割賦販売法関係資料
http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/credit/112kappuhanbaihoukankeishiryou.htm

改正割賦販売法の概要(PDF形式:2.15MB)PDFファイル
http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/credit/120215setsumeishiryo.pdf

※平成22年5月の資料ですが、これが今でもメインの参考資料となります。

割賦販売法・・・http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S36/S36HO159.html

27年度出題分野(問題12)

  1. 個別信用購入あっせんのクーリングオフ
  2. 個別信用購入あっせんのクーリングオフ(超重要ポイントのまき戻し)
  3. 個別信用購入の過量販売
  4. 個別信用購入の取り消し要件
  5. 個別信用購入の取り消し要件(時効)
  6. 個別信用購入の個別支払可能見込額
  7. 個別信用購入の取り消し要件(困惑)
  8. 抗弁の対抗 事例問題(出会い系サイト)
  9. 前払式割賦販売の要件
  10. 割賦販売業者の義務

26年度出題分野(問題12)

  1. 割賦販売の定義(個別方式)
  2. 割賦販売の義務
  3. 開業規制
  4. 個別信用購入あっせんのクーリングオフ
  5. 個別信用購入あっせん業者の義務
  6. 個別信用購入あっせんの定義
  7. 包括信用購入あっせんの抗弁
  8. 個別信用購入あっせん 事例問題(電話勧誘販売)
  9. 個別信用購入あっせん 事例問題(訪問販売)
  10. 個別信用購入あっせん 事例問題(特定継続的役務提供)