2.次の文章の[ ]の部分に入れるのに最も適切な語句を、下記の語群の中から選び、解答用紙の解答欄にその番号を記入(マーク)しなさい。なお、同一記号には同一語句が入る

問題2 [ ア ]~[ ソ ]

消費者基本法は、1968年に制定された消費者[ ア ]基本法を全面的に改正して、2004年に制定された。それによって、消費者政策の基本理念は、消費者の権利の尊重とその[ イ ]の支援におかれることになった。消費者基本法には、権利として尊重すべき[ ウ ]種類の事項が規定されている。もっとも、消費者基本法の権利は、消費者政策や法の運用によって、初めて具体化される。その制度設計を考えるための基本は、消費者から寄せられる消費生活相談にある。

2011年3月11日に発生した未曾有の東日本大震災は、改めて生活の基盤の重要性を私たちに認識させることとなった。震災に関連して寄せられた消費生活相談は、2011年3月末までだけで約9000件に達している。そこでは、当初は生活物資の不足、とりわけ[ エ ]に関する相談が多く寄せられていた。その後、2011年4月以降になると、震災に便乗した悪質商法と思われる相談も目立つようになった。例えば、壊れた住宅の補修にかかわる相談では、不安をあおる説明で高額な工事費用を請求する事案があった。また、住の基盤に関しては、賃貸住宅について「家主による修繕がなされない」「家主から修繕を求められた」など[ オ ]回復にかかわる相談や退去にともなう[ カ ]や家賃の清算に関する相談が多数寄せられた。消費者基本法は、尊重すべき消費者の権利として、「消費生活における基本的[ キ ]が満たされること」および「健全な生活環境が確保されること」を掲げている。消費者にとっての生活基盤の確保とそのための生活支援は、重要な政策課題である。

一方、消費者相談の全般的な傾向に関しては、2010年度に国民生活センターあるいは各地の消費生活センターに寄せられた消費生活相談の件数は約89万件であった。相談件数は、2004年度の約192万件の相談をピークに減少しており、2010年度も前年に比べると全体の相談件数は1万件ほど減少した。もっとも、それは2004年度には67万件を超えていた[ ク ]に関する相談件数の減少が顕著だからである。それ以外の相談件数はここ数年85万件前後で推移していたが、2010年度は2004年以降で初めて、前年度に比べてその件数が増加した。相談事案を契約当事者の年代別に検討すると、[ ケ ]の相談に占める割合が増加し続けている。とりわけ、複数事業者が関与して消費者にとって有利な取引と誤認させる[ コ ]型の勧誘による債券やファンド型投資商品、換金性に乏しい外国の[ サ ]取引についての被害の相談が目立っている。

消費者基本法には、「必要な情報が提供され」て、「自主的かつ合理的な[ シ ]の機会が確保される」ことが消費者の権利であると規定されている。また、「必要な情報を明確かつ[ ス ]に提供すること」や「取引に際して、消費者の知識、経験および財産の状況等に配慮すること」が事業者の[ セ ]として求められている。増加する[ ケ ]の消費者被害に関する相談では、そうした消費者の権利がないがしろにされ、事業者の[ セ ]が果たされていないとの現実がある。「被害が生じた場合には[ ソ ]かつ迅速に救済されること」も消費者の権利であるとされている。[ ケ ]の消費者被害の救済は、これからの重要な消費者政策の課題でもある。

先に語群をみてみます。

【語 群】

1.平易 2.居住 3.判断 4.更新料 5.安全 6.8 7.自立 8.ガソリン 9.需要 10.行使 11.保護 12.敷金
13.完全 14.通貨 15.架空請求 16.4 17.未公開株 18.適切 19.若者 20.責務 21.選択 22.義務
23.高齢者 24.簡潔 25.原状 26.条件 27.劇場 28.二次被害 29.プロパンガス 30.出会い系サイト

例年出題される相談統計とそれに消費者基本法をからめた問題です。
穴埋にしては量が多いのですが、15個の穴埋であり、易しい問題ですので、落ち着いて考えれば満点も可能です。ただ、少ない時間の中でどれだけ落ち着いて回答できるか、また、語群の中から迷いなく選択できるかがポイントです。この問題で点数を稼ぎましょう。また、消費者基本法は問題1にも出題されていますが、暗記していなくても常識的感覚で回答可能です。語群を見なくても、穴埋できるぐらいになってください。

時間がないと思いますが選択肢を選択肢を分類分けするだけでも、答が明らかな場合もあります。
(統計)
・8.ガソリン 29.プロパンガス
・15.架空請求 30.出会い系サイト
・19.若者 23.高齢者
・4.更新料 12.敷金 25.原状
・14.通貨 17.未公開株 27.劇場 28.二次被害
(消費者安全法)
・1.平易 24.簡潔
・6.8 16.4
・20.責務 22.義務
・11.保護 7.自立

2.居住 3.判断 5.安全 9.需要 10.行使 13.完全 18.適切21.選択 26.条件

※この問題は例年になくラッキー問題で、しかも15点の配分があります。多くが語群がなくても回答できます。通常語群は20個なのですが30個とてんこ盛りですので惑わされないようケアレスミスがないよう注意してください。少なくとも8割以上は確保です。また、短時間でクリアしてください。