18.次の文章のうち、正しいものには○、誤まっているものには×を、解答用紙の解答欄に記入 (マーク) しなさい。また、誤まっているものには、誤まっている箇所 (1ヵ所) の記号も記入 (マーク) しなさい。

① 消費生活用製品安全法は、消費生活用製品による一般消費者の生命または身体に対する危害を防止するため、㋐特定製品の製造および販売を規制するとともに、㋑特定保守製品の適切な保守を促進し、㋒消費生活用製品の欠陥による被害を救済し、もって一般消費者の利益を保護することを目的としている。
② 消費生活用製品安全法における「特定製品」や「特別特定製品」は、政令で定めたものに限られ、㋐特定製品は主務大臣が定める技術基準に適合していなければならず、㋑特別特定製品は検査機関による検査を受け、主務大臣が定める技術基準に適合していることを示す証明書の交付を受けなければならないが、㋒いずれも技術基準に適合していればすべての事業者が製造、輸入することができる
③ 消費生活用製品安全法における「製品事故」とは、消費生活用製品の使用に伴い生じた事故のうち、㋐一般消費者の生命または身体に対する危害が発生した事故、および㋑消費生活用製品が滅失し、またはき損した事故であって、一般消費者の生命または身体に対する危害が発生するおそれのあるものであり、㋒消費生活用製品の欠陥によって生じたものでないことが明らかな事故以外のものをいう

【解説と解答】
①~⑤は消費生活用製品安全法の問題です。

①は、まさしく法律の目的という第1条です。
条文そのままなので正解のような気がしますが、注意して読むと、「欠陥による被害を救済」というのが誤りだと気づきます。ただし、試験の終盤に集中力を持って気づくかは分からないというのがこの試験の怖いところです。
ということで、①は㋒が不正解です。

②は「特定製品」「特定特別製品」についての問題です。
ややこしい用語が並んでいますが、この法律で扱う「特定製品」と「特定製品」の中でも特に厳しく規制しなければならない「特定特別製品」があると考えてください。
そして、基本となる「特定製品」は主務大臣が定める技術基準に適合しなければならず、「特定特別製品」はさらに定められた検査機関で検査した上で技術基準適合の証明書を受けなけれなりません。なお「特定製品」に表示されるマークがPSEマークとなります。
「特定製品」の販売は自由ですが、製造・輸入には届出が必要です。
したがって、②は㋒が不正解となります。

③消費生活用製品安全法の「製品事故」の定義です。
第2条に明記されているとおり、③はすべて正解です。

消費生活用製品安全法・・・http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S48/S48HO031.html

(目的)
第一条  この法律は、消費生活用製品による一般消費者の生命又は身体に対する危害の防止を図るため、特定製品の製造及び販売を規制するとともに特定保守製品の適切な保守を促進し、併せて製品事故に関する情報の収集及び提供等の措置を講じ、もつて一般消費者の利益を保護することを目的とする。

(定義)
第二条  この法律において「消費生活用製品」とは、主として一般消費者の生活の用に供される製品(別表に掲げるものを除く。)をいう。
2  この法律において「特定製品」とは、消費生活用製品のうち、構造、材質、使用状況等からみて一般消費者の生命又は身体に対して特に危害を及ぼすおそれが多いと認められる製品で政令で定めるものをいう。
3  この法律において「特別特定製品」とは、その製造又は輸入の事業を行う者のうちに、一般消費者の生命又は身体に対する危害の発生を防止するため必要な品質の確保が十分でない者がいると認められる特定製品で政令で定めるものをいう。
4  この法律において「特定保守製品」とは、消費生活用製品のうち、長期間の使用に伴い生ずる劣化(以下「経年劣化」という。)により安全上支障が生じ、一般消費者の生命又は身体に対して特に重大な危害を及ぼすおそれが多いと認められる製品であつて、使用状況等からみてその適切な保守を促進することが適当なものとして政令で定めるものをいう。
5  この法律において「製品事故」とは、消費生活用製品の使用に伴い生じた事故のうち、次のいずれかに該当するものであつて、消費生活用製品の欠陥によつて生じたものでないことが明らかな事故以外のもの(他の法律の規定によつて危害の発生及び拡大を防止することができると認められる事故として政令で定めるものを除く。)をいう。
一  一般消費者の生命又は身体に対する危害が発生した事故
二  消費生活用製品が滅失し、又はき損した事故であつて、一般消費者の生命又は身体に対する危害が発生するおそれのあるもの
6  この法律において「重大製品事故」とは、製品事故のうち、発生し、又は発生するおそれがある危害が重大であるものとして、当該危害の内容又は事故の態様に関し政令で定める要件に該当するものをいう。

(基準)
第三条  主務大臣は、特定製品について、主務省令で、一般消費者の生命又は身体に対する危害の発生を防止するため必要な技術上の基準を定めなければならない。この場合において、当該特定製品について、政令で定める他の法律の規定に基づき一般消費者の生命又は身体に対する危害の発生を防止するための規格又は基準を定めることができることとされているときは、当該規格又は基準に相当する部分以外の部分について技術上の基準を定めるものとする。

(販売の制限)
第四条  特定製品の製造、輸入又は販売の事業を行う者は、第十三条の規定により表示が付されているものでなければ、特定製品を販売し、又は販売の目的で陳列してはならない。

(事業の届出)
第六条  特定製品の製造又は輸入の事業を行う者は、主務省令で定める特定製品の区分(以下単に「特定製品の区分」という。)に従い、次の事項を主務大臣に届け出ることができる。
一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二  主務省令で定める特定製品の型式の区分
三  当該特定製品を製造する工場又は事業場の名称及び所在地(特定製品の輸入の事業を行う者にあつては、当該特定製品の製造事業者の氏名又は名称及び住所)
四  当該特定製品の欠陥により一般消費者の生命又は身体について損害が生じ、その被害者に対してその損害の賠償を行う場合に備えてとるべき

(基準適合義務等)
第十一条  届出事業者は、届出に係る型式の特定製品を製造し、又は輸入する場合においては、第三条第一項の規定により定められた技術上の基準(以下「技術基準」という。)に適合するようにしなければならない。ただし、次に掲げる場合に該当するときは、この限りでない。

(特別特定製品の適合性検査)
第十二条  届出事業者は、その製造又は輸入に係る前条第一項の特定製品(同項ただし書の規定の適用を受けて製造され、又は輸入されるものを除く。)が特別特定製品である場合には、当該特別特定製品を販売する時までに、次の各号のいずれかに掲げるものについて、主務大臣の登録を受けた者の次項の規定による検査(以下「適合性検査」という。)を受け、かつ、同項の証明書の交付を受け、これを保存しなければならない。ただし、当該特別特定製品と同一の型式に属する特別特定製品について既に第二号に係る同項の証明書の交付を受けこれを保存している場合において当該証明書の交付を受けた日から起算して特別特定製品ごとに政令で定める期間を経過していないとき又は同項の証明書と同等なものとして主務省令で定めるものを保存している場合は、この限りでない。

(表示)
第十三条  届出事業者は、その届出に係る型式の特定製品の技術基準に対する適合性について、第十一条第二項(特別特定製品の場合にあつては、同項及び前条第一項)の規定による義務を履行したときは、当該特定製品に主務省令で定める方式による表示を付することができる。

消費生活用製品安全法施行令・・・http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S49/S49SE048.html

(重大製品事故の要件)
第五条  法第二条第六項 の政令で定める要件は、次のいずれかとする。
一  一般消費者の生命又は身体に対し、次のいずれかの危害が発生したこと。
イ 死亡
ロ 負傷又は疾病であつて、これらの治療に要する期間が三十日以上であるもの又はこれらが治つたとき(その症状が固定したときを含む。)において内閣府令で定める身体の障害が存するもの
ハ 一酸化炭素による中毒
二  火災が発生したこと。

 

解答一覧

①→×㋒、②→×㋒、③→○