9.次の文章のうち、正しいものには○、誤まっているものには×を、解答用紙の解答欄に記入 (マーク) しなさい。また、誤まっているものには、誤まっている箇所 (1ヵ所) の記号も記入 (マーク) しなさい。
【解説と解答】
③
制限行為能力者に関する問題の中で、もっとも簡単で有名な「未成年者契約の無効」というラッキー問題です。未成年者契約は「おこずかい」の範囲内であれば有効となりますが、それを超えると無効になります。ただし、自ら成年であるとして偽って契約した場合は有効となります。ということで、③はすべて正解です。ちなみに未成年者契約は2次試験の面接の事例でも頻出です。
②
時効は試験には必須のポイントです。法律により時効(追認も含めて)の期間は異なってくるので整理しておきましょう。
基本的に民法に比べて個別の特別法は期間が短くなっています。
民法の条文そのままが答えになっています。
この問題も常識で解答を導き出す手もあります。しかし、細かい解釈があり難しいです。
前半の債権の時効や追認は分かりやすいと思います。
後半が難しいですね。問題が良くないかもしれません。私も自信がありません。
所有権は消滅時効にかかりません。しかし、放置されたものを第3者が占有して時効取得が成立した場合には所有権は失われます。
契約の解除権は、期間が決まっていれば、期間内に行使しなければ消滅します。また、期間が定められていない場合でも相手方が相当の期間を定めて催告をすれば消滅しますので、催告があったときに行使しなければ消滅します。
したがって、㋒も㋓も誤りのように思います。しかし、㋒は正解で㋓は誤りとなっています。
単純に所有権は原則論に則り、契約の解除権は期間が過ぎれば消滅すると考えているのかもしれませんね。クーリングオフを意識しているのでしょうか。ちょっとわかりません。