平成21年度から全国各地で「消費生活専門相談員養成講座」が開催されています。
これは、先に説明した「地方消費者行政活性化に向けた取組」の事業のうちの223億円の基金ほかに組まれた「国民生活センターによる地方支援事業」の90億円の枠を活用して実施する事業の中に、「消費生活相談員養成講座の拡充」として新たに各地域において相談員養成講座を実施することとしており、それが「消費生活専門相談員養成講座」です。
(消費者庁のHPの地方消費者行政活性化基金に詳しい説明があります)
「消費生活相談員養成講座・基礎コースおよび 実務コース」
国民生活センターが主催し開催地の自治体と共催または協力して開催。各コースとも土日をのぞき2週間、10日づつ、合計20日間、1ヶ月にわたり開催され、各会場とも定員は40人で受講料は無料です。
「消費生活相談員養成講座・専門相談員育成支援コース」
養成講座の一部の内容を「消費生活専門相談員,,」として、全国消費生活相談員協会が主催し、国民生活センターが共催して開催。土日に開催するので本職をお持ちの方でも参加しやすいです。格安でありながら開催地によっては消費者関連法の第一人者が講師になっています。各地とも50-100人程度の参加枠で、受講料は5日間で12000円です。
この養成講座を受講することが学習には最も効率がいいと思います。
通信教育や独学では壁にぶち当たることも多いですが、講師がきっちりポイントを言葉で説明しているので理解の度合いが違います。
講師も、各法律の専門の弁護士や教授などが講義するのでレベルが高いです。
講座を受講するポイントとして、受講前に、あらかじめ一通り勉強してから参加したほうがいいと思います。
講義の中にはある程度知っていないとついていけないものもあります。
逆に少しでも知っていると、その部分が肉付けされて理解が深まります。
通常であれば何十時間も必要な内容を数時間で学ぶことになるので、かなりハードです。
また、テキストは本ではなく、講師が作ったレジメなのでポイントがまとまっており、復習するのにも大助かりです。
中には試験問題を出題している講師もおられるので、過去問と同じような文章がテキストに出てくることもあります。
ただし、「消費生活相談員養成講座・基礎コースおよび 実務コース」には申し込み者全員が受講できるわけではありません。人数が限定されているので、選考があります。受験動機などの論文提出が必要であったりします。さらに、講座は平日に開催されるので、普通の社会人では参加は難しいですね。どちらかというと、現職の相談員や行政職員、すぐにでも相談員として働きたい石がある人向けだと思います。したがって、「消費生活相談員養成講座・専門相談員育成支援コース」を受講するという選択肢もあります。
また、消費生活アドバイザーの資格についてもさまざまな講座がありますが、「消費生活相談員養成講座」が間違いなく適していると思います。
「消費生活相談員養成講座」は「地方消費者行政活性化に向けた取組」の事業の一環であり、3年程度が目安となっているので、継続事業で1年延長したとしても、21年度・22年度・23年度・(24年度)で終了する可能性もあります。
受講するのであれば今のうちに受講してください。
また、資格所有者であっても、資質向上のために受講するという手もあります。行政関係者であれば、基金を活用して4週間の派遣の可能性もあります。