26年度の論文試験の解説をまとめています。
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- 26年度 第1次試験 論文試験
- 26年度 論文試験 問題1 地域の消費者被害の防止に向けた消費生活センターの今後の活動のあり方と課題
- 26年度 論文試験 問題2 健康食品の送りつけ商法(特定商取引法のネガティブオプション)
26年度 第1次試験 論文試験
論文試験は2つのテーマから1つを選択します。
試験時間は2時間です。1時間経過すると途中退室も可能です。
横書き原稿用紙左右1枚で、1000字の行に線が引かれています。
この線のラストから最後までの間にまとめることになります。
論文試験
次のテーマのうち1つを選び、1000字以上、1200字以内で論文にまとめ、解答用紙に記入しなさい。文字数制限が守られていない場合には、採点の対象外となります。
2.近年、高齢者を対象とした、いわゆる健康食品の送りつけ商法に関する相談が急増している。この商法の実態とその法的解決への道筋について、下記の指定語句をすべて使用して論じなさい。なお、文章中の指定語句の箇所には、わかるように必ず下線を引きなさい。
特定商取引法、 意思表示の合致、 ネガティブ・オプション、代金引換配達、 電話勧誘販売
前年度の論文対策の評価
26年度の論文試験は、前年度の論文対策で鉄板問題的なものはなく一般的な問題になるのではと書きました。
ま た、高齢者被害に関して、相談員資格の問題とあわせて議論されたのが、地域の「見守り」です。これも出そうに思いますが、実は25年度試験で「見守り ネットワーク」が指定語句で出題されてしまっているので、もし出題されるとすれば、高齢者被害という大きなくくりかもしれません。
冷凍食品の農薬問題やレストランの食材偽装、食品表示法の制定など、食の安全安心に関する問題はいつ出てもおかしくないかもしれません。
消 費者安全法の改正が6月だったので、「※第1次試験問題における出題の根拠となる法令等は、平成26年4月1日現在施行されているものです。」と いうのを考えると、消費者の被害回復法も含めて、26年度試験ではなく、27年度試験が対象となります。ただし、今後の施策の一部として出題される可能性 がないというわけではありません。
国民生活のバックナンバーから
2014年7月号(No.24)
特集 消費者被害救済制度の新たな動き
2014年6月号(No.23)
特集 地方消費者行政と消費生活相談
2014年5月号(No.22)
特集 高齢者を守る地域ネットワーク
など、高齢者の被害対策がよく特集されていました。
論文添削想定問題の一例として
②高齢者の被害を防止するために相談員として果たすべき役割について論じなさい
指定語句:消費者教育、見守り、消費生活センター、認知症、不招請勧誘
をあげました。
結果的に
地 域ネットワークの構築として「高齢者見守りネットワーク」が指定語句で出されるなど、25年度問題と共通している部分がありました。また、内容自体も消費 生活センターの活動のあり方と課題という、一般的な問題になりました。「消費者市民」という指定語句も前年度に解説済みでしたので、あまり難易度は高くな いと思われました。
さらに、問題2は、高齢者への健康食品の送り付け商法という「特定商取引法」という法律をテーマにした簡単な問題でした。指定語句にも難しい言葉は見当たらず、問題1よりも書きやすかったかもしれません。
※ 例年、1問は法律を正確に答える問題が出題され、もう1問は法律を正確に知らなくても「消費者行政」を理解する中で自分自身の考え方を論述するという問題 が出題されます。今回は前者の法律を正確に知っていなければならない問題は2問目の「特定商取引法のネガティブオプション」で、一次試験でも必須な知識で すので、楽勝だと思います。
もう1つは「消費生活センターの今後の活動のあり方と課題」という、現場の相談員向けの問題ですが、過去問対策をしていれば、一般の受験生にも十分書ける内容だと思います。
テーマが簡単となると、論文構成がきちんとできていればOKとなります。論文の組み立て方については過去の論文解説で十分すぎるぐらいに解説していますので苦手な方は一通り読み返してください。
次回からは簡単な解説をしたいと思います。
26年度 論文試験 問題1 地域の消費者被害の防止に向けた消費生活センターの今後の活動のあり方と課題
論文試験は2つのテーマから1つを選択します。
試験時間は2時間です。1時間経過すると途中退室も可能です。
横書き原稿用紙左右1枚で、1000字の行に線が引かれています。
この線のラストから最後までの間にまとめることになります。
論文試験
次のテーマのうち1つを選び、1000字以上、1200字以内で論文にまとめ、解答用紙に記入しなさい。文字数制限が守られていない場合には、採点の対象外となります。
1. 地方消費者行政充実のための取組として、消費生活センターや相談窓口の整備の強化というこれまでの課題に加え、地域ネットワークの構築が重要となってきて いる。こうした中で、地域の消費者被害の防止に向けた消費生活センターの今後の活動のあり方と課題について、下記の指定語句をすべて使用して論じなさい。なお、文章中の指定語句の箇所には、わかるように必ず下線を引きなさい。
高齢者見守りネットワーク、 相談情報の活用、消費者市民の育成、 消費者行政職員の役割、 地域の関連団体
※特に模範解答はありません。指定語句の解説や構成など書くべきポイントをあげて、論文として読みやすいきれいな文章を目指します。
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