これまで、試験直前に書いてきたものと同じになりますが、あらためて、本番の筆記試験に関しての精神的な心がけを書きたいと思います。
直前対策 その2 心構え
まず、実力を100%出し切ることはできません。
大前提として心に留め置いてください。
この理由としては、過去にも書いたことがありますが、時間が全く足りません。
じっくり考えたら思い出したりして実力どおりに答を導き出すことができるかもしれませんが、じっくり考える時間はありません。
じっくり考えていたら最後まで解けません。それだけは避けましょう。
28年度の新試験では2時間30分の時間で180個の解答数です。
23年度から27年度までは2時間30分の時間で200個の解答数です。
21年度と22年度は2時間30分の時間で250個の解答数です。
250個→200個→180個と時間は同じでも段階的に減少していますが、アドバイザー試験のように見直しができるほどの余裕はありません。
150分で180個ですので、1個1分では足りません。50秒ほどです。
大問で10個として8分ほどです。
少しでも迷ったりしたら、あっという間に時間は経過します。
ほとんど即答ですね。
※28年度より、5肢2択が新設されたので、マーク数はもう少し多くなります。
したがって、問題をじっくり最後まで読むことを省略できる問題は積極的に省略する必要があります。
過去問解説では正解が出ても問題の最後まで解説しましたが、明らかな解答が出た瞬間、その問題は終了してもOKです。そのコツについては解説の中で説明していたと思います。
迷った問題でも、とりあえず解答を決めて、横に?マークでも書いておきましょう。
先にマークシートを埋めてしまいます。もし時間が残ったら?マークを見直しましょう。
また、即答といっても、よく似た語句があったりしますので「うっかり」にならないように集中しましょう。
しっかり勉強していれば、自然と思い浮かぶ答、直感が正解のことが多いです。
穴埋め問題をすばやく解答して、正誤問題用に時間を稼ぐ時間配分をしてください。
もう一つ大事なことは、マークシートへの答の転記はこまめにすることです。
最後にまとめて転記しようとすると、思った以上の時間がかかり、転記できないという悪夢になる可能性もあります。
大問1問ごと、もしくは少なくともマークシート用紙1枚ごとに書くようにしましょう。
マークシート用紙は、だいたい50問の4枚と思っていただいたらいいかもしれません。
一度、自分でマークシート用紙を作ってみて、解答を転記してみることも事前対策かもしれません。
1枚あたり何分かかるか。1枚3分としても12分です。
転記するときに、気になる箇所を見直しながらマークすると5分以上かかることもあります。
するとマークシートだけで20分以上かかりますので、最後にまとめてマークシートの記入するのは精神的によくないです。
実際に私が経験しました。250問の年で、最後にまとめて、終了30分前にマークシートをしたのですが、25分ぐらいかかって、あせって、マークも雑になり、体が震えて、マークしきれないのではないかとパニックに近い状態でマークした覚えがあります。こんなこと初めての経験でした。
とにかく、実力を出し切ろうと思えば、最後まで問題に取り組めるようにすることです。
最後の大問を3つも残してしまったという受験者もいます。
時間がなくて問題を読まずに、マークシートを塗りつぶしたという受験者もいます。
問題を解くのが早く、時間も余裕の受験者でもこの試験は時間がぎりぎりだったといいいます。
普通の資格試験ではなく、いじわる問題とでも思ってください。
問題を解く順番は、個人の好みです。
どこからやっても、意地悪問題ばかりです。
順番にやるほうが時間の管理ができるかもしれません。
得意分野を先にしようとして、思った以上に時間がかかり、不得意分野の時間がなくなることもありますのでご注意を。
○×問題は、大問で、すべて○にしたらダメというローカルルールもあります。
27年度試験問題より
※ ○×下線問題には、すべての設問が○またはすべての設問が×の問題はない。
したがって、解答欄にすべて○またはすべて×をマークした場合は0点とする。
26年度試験は穴埋めばかりのやさしい問題で時間が余った受験生も多くいたと思いますが、予想通り、翌年度の試験は通常の比率になり、時間が目一杯必要になりました。
28年度試験がどうなるかは分かりませんが、新しい解答パターンも出てきているので手間取る可能性はあります。
どんなパターンになっても、勉強部屋の会員の皆様は心積もりができていると思います。傾向が変わっていても落ち着いてください。
また、マークシートのミスにより採点されずに不合格する例が見られますので、再度、「直前対策その1」を読み返してください。
試験当日は必ず午後も受験すること
午前中の筆記試験が上手くいかなかったからといって、昼からは受験せずに帰ってはいけません。
過去に受験生がブログなどに受験の手ごたえを書いています。
意外にも、大問を3つ残しながらも合格した人もいます。
なぜ合格したのか不思議だという人もいます。
だから、少々失敗してもあきらめず、最後まで受験してください。
【27年度試験】午前中の筆記試験が200問で200点満点になります。午後の論文試験は8点満点になります。
【28年度からの新試験】現在の採点制度では、午前中の筆記試験が180問で200点満点になります。午後の論文試験は100点満点になります。
筆記試験が合格ラインに達した受験生のみ論文試験の採点をしてくれます。
28年度試験要綱より
ただし、 論文試験についてはただし、 論文試験については選択式及び正誤 式筆記試験 が基準を超えた場合のみ採点対象と します 。
論文試験は27年度試験までは8点満点中5点以上で合格でした。
新制度の28年度試験は100点満点中60点以上で合格です。
筆記試験の合格ラインは公表されていません。
以前は7割が合格ラインと言われていましたが、国センの資料によると、6割程度が合格ラインに設定していますが、実際は少し高く、26年度は特別に高かったです。
勉強部屋の受験生の報告のおかげで、これまでの合格ラインが推測できています。
27度の筆記試験の合格ラインは200点満点中130点もしくは131点。
26度の筆記試験の合格ラインは200点満点中140点。
25度の筆記試験の合格ラインは200点満点中127点。
24度の筆記試験の合格ラインは200点満点中126点。
23年度の筆記試験の合格ラインは200点満点中125点。
6割120点では不合格ということです
新試験では6割以上が合格とありますが、変動することもあるという注釈もあるので、これまでどおりだと厳しいほうに変動する可能性が高いです。
180問中の6割正解で108問ですが、切りのいい数字が好きなようですので、111問正解がボーダー(61.7%)、116問正解が合格圏(64.4%)、121問正解が安全圏(67.2%)というところでしょうか。
筆記試験も論文試験も満点を目指す必要はありません。
ぎりぎりでも合格は合格です。
ぎりぎりで合格しても、その後の影響はありません。
また、資格保有者の多い県と少ない県で合格ラインが変わるということもありえません。
25年度より、問題を持って帰ることができるようになりました。
自己採点ができるようになりましたので、どの程度できたか分かります。
思ったよりも1割ぐらい高い点数を取っているのではないでしょうか。
当日は集中しているから思った以上にできているのかもしれません(火事場の馬鹿力)。
午後の論文は、8点満点で5点以上が合格です。
論文が苦手な方は、満点や7点を絶対取ろう、取らなければならない、と思わないで、5点でOK、6点だったらラッキーという気持ちで望むとリラックスできるかもしれません。
28年度からは100点満点となって、採点基準が変わりましたが、基本的にはこれまでと同じだと思いますので、ぎりぎり合格でOKという気持ちを持ってください。
ただし、指定語句は必ず何かを書いてください。1つの指定語句が1回だけ使うとは限らず何度も使ってもかまいません。下線も忘れずに引いてください。忘れた場合に不利になるかどうかは確認できていません。とにかく、書いて書いて書きまくりましょう。
論文試験は2時間ですが、1時間経過すれば完成して途中退室する人もでてきますが、時間は十分にあるのであせらないでください。
論文試験は、いきなり答案を書いてもいいですし、余白に、書きたいポイントを箇条書きにして文章構成を練ってから書いてもかまいません。普段の自分のスタイルで望んでください。
以上が1次試験への最後のアドバイスです。
一次試験の点数照会(29年1月10日・11日)
そして一番大事なことですが、受験要項にも書いているとおり、1次試験の点数を教えてくれます。
合格者は意外に問い合わせる方が少ないようですが、必ず問い合わせましょう。
手ごたえと点数にどのぐらいのずれがあるのか確認してください。
受付期間が非常に短いですので忘れないように
1次試験後に例年「受験報告掲示板」を作りますので、受験の手ごたえ、1次試験の合否結果報告、などをコメントしてください。
不安な気持ちを共有しましょう。
1次試験の結果通知は早く11月中旬ですが、上旬の連休明けぐらいに通知されることが多いです。
2次免除の受験生は2次試験は免除になりますので最終合格者となります。
その他の受験生は2次試験の面接があります。
しっかり集中してください。
なお、新制度では2次試験不合格者に対しての翌年度1次試験免除の制度はなくなりました。