相談員試験(1次:択一式・論文)(2次:面接)の難易度

具体的に、相談員試験がどのぐらいの難易度なのかというのを考えてみたいと思います。

目次

    1. 1次試験(択一式)
      穴埋め問題
      正誤(×を選択)問題
    2. 1次試験(論文)
    3. 2次試験(面接)
      2次試験(面接)の目的
      2次試験(面接)の内容
      ①資格を取ろうと思った理由
      ②事例問題を1~2問
      ③最近の消費者問題で気になること
    4. 資格認定制度に関する国セン公表資料(合格基準) (2012年3月5日)

1.1次試験(択一式)

これが相談員試験のメインとなります。
択一式試験はすべてマークシートになっており、「穴埋め問題」と「正誤(×を選択)問題」の2種類あります。

穴埋め問題
  • 比較的楽です。例年4割の出題数です。ただし、26年度だけ7割というおかしなことになりました。戻る可能性が高いと思います。⇒(参考)「穴埋め問題」と「正誤(×を選択)」の出題比率
  • 時効の年数や改正年など数字を選択する問題があります。意外に難しいです。
  • 対になっている問題があり、片方を間違うと自動的にもう一方も間違うという恐怖があります。
  • 法律の名前などきちんと覚えておく必要があります。
    (例)金融商品販売法、金融商品取引法、商品先物取引法、証券取引法など
正誤(×を選択)問題
  • 4行程度の文章があって、下線が3箇所ぐらい引かれていて、この文章の正誤を問う問題ですが、誤りの場合は、下線のどれが誤っているのかを回答します。
  • まず、文章が長いので読む気になりませんし、集中して読まなければ、書いていることが分かりません。
  • 傾向として、「アならばイ,ただしウ」というロジックが多く、アは制度のことを解説しているので、ほとんど正しく、ウが誤りになることが多いです。
  • 「民法」「消費者契約法」「特定商取引法」「割賦販売法」の大問4つは通常この方式で、50問程度の問題がありますので、合否の運命を左右します。この4分野で半分程度の正解をしたいところです。そうすれば、ほかでカバーできます。しかし、やってみたら分かるのですが、半分程度でもなかなかとれませんし、本番では時間が少ない中、回答しなければなりません。試験中は時間にせまられながら答えが出てこないという焦りが出てきます。
  • はっきりいって、難問です。ただ、日本語的な解釈や一般常識的な考え方で、答えが導き出せる場合もありますので、あきらめず集中することです。

1次試験(論文)

  • 2つのテーマから1つを選択します。1000字以上1200字以内で、午後の2時間(120分)が回答時間となります。
  • 指定語句というのが5個前後指定されており、その語句を必ず1回は使って、使った箇所に下線を引くというものです。
  • 試験時間は120分ありますので、時間的には問題ありません。早ければ半分で書き上げることができます。
  • テーマは、1つが「消費者行政」に関することで、相談業務のあり方や消費者行政の課題などを論じるものです。現職相談員向けだと思います。
    もう一つのテーマは、法律改正や法律の解釈考え方などのストレートな問題です。大きな法律改正があると問題になることが多く、出題がある程度予想されます。それがないときは、一般的な消費者契約の法律がオーソドックスに出題されます。一般の受験者はこちらを選ぶことが多くなると思います。
  • 指定語句を使うのが難しいです。1個か2個はあやふやな記憶であったりします。消費者行政の問題の場合はなんとなく想像できるものが大木のですが、法律の問題では知らないと致命傷になることもあります。
  • ある程度予想問題を考えて事前勉強してください。
  • 平成25年度試験は「消費者教育推進法」と「訪問購入」の問題が出題され、事前予想もしやすかったと思います。勉強部屋でも、この2つを予想問題として論文添削・論文対策もしましたので、多くの勉強部屋の受験生はうまく書くことができてラッキーだったと思います。
  • 過去の論文問題や論文対策、添削事例などは別途まとめています。

2次試験(面接)

1次試験合格者は2次試験の面接へとコマを進めます。
面接は15分~20分です。早く終わる場合もあります。
2時試験問題の形式は受験要綱では
「第2次試験
面接試験(出題範囲についての学識及び消費生活専門相談員として業務を遂行するための適性の有無を判定)
と書かれています。
2次試験が必ずこうだという確証はありませんが、いろいろな情報からあわせて書きたいと思います。

2次試験(面接)の目的

面接試験は落とすための試験というよりも、通すための試験だと思います。
1割ほどが不合格だとの未確認情報もありますが、よっぽど適性がなかったのかもしれません。
相談員の仕事は対人関係の仕事です。
普通の資格試験ではなく、消費者センターの相談員としてつとまるかどうかを見られています。
知識については1次試験で確認していますので、基本的にはこれ以上のことを要求されることはないと思います。
事例についても、すらすらと回答できることを期待されているのではありませんし、ほとんどができないと思います。
ただし、メインの法律の基本的なところは押さえておいた方がいいです。わからにと話は前に進みにくくなります。しかし、答えることができなくても気にすることはありません。

一番重要なことは、コミュニケーションを円滑にすることができるかどうか、広い視野で物事を考えることができるかということだと思います。
したがって、よっぽどのことがない限り、常識的であれば、落ちることはないと思います。ただし、他人の意見を受け入れないという姿勢はダメです。おそらく、そのような誰が見ても適正がなさそうな人はダメなんでしょう。
現場では「相談者の気持ちを受け止める」ことが大切ですので、他人の意見もまず素直に受け入れるという柔軟な姿勢がポイントとなります。自分の意見と合わなかったら後からじっくり考えて整理すればいいのです。即答で拒否する姿勢はダメです。
応対の姿勢としてはこのあたりを注意しておくといいでしょう。

2次試験(面接)の内容

面接官は2人で、1人はまとめ役?で①と③を、もう1人が②の事例を出題し問答します。
基本的に20分程度ですが、スムーズに進めば15分程度で終わる場合もあります。
おおまかに次の3点が聞かれます。

①資格を取ろうと思った理由
  • 基本的に願書に書かれた職業を見て、話が始まります。ここで時間をかけるもよし、シンプルに答えるもよし。
②事例問題を1~2問
  • 実際の相談にありそうな問題で比較的簡単なオーソドックスな問題が出されます。
  • こういう相談がありましたが、あなたが相談員だったら、どうアドバイスしますか?という感じです。
  • 問題はいくつかのパターンかあるようで前の人と同じ問題とは限りません。
  • 難易度はやさしいのですが、答えた内容によって、ではこういう場合はどうしますか?と、どんどん広がりを見せます。
  • 答えられなくてパニックになっても助けてくれますのでご安心を。
  • うまく答えることができなかったら不合格というのでもないようで、資質を見られていると思います。
    (10人に1人ぐらい不合格になるといううわさもあります)
  • 1~2問というのは、1問で問題なく答えたら、さっさと終わるという感じでしょうか、絶対2問とは限らないようです。
  • さきほどいったとおり資質が判断できればOKということでしょうね。
  • ただし、メインとなる法律の重要なパターンは覚えておいてください。助け舟を出してくれやすくなります。
  • この事例が全くダメで絶対不合格だと落ち込んでいる受験生もたくさんいますが、落ちたという話は聞いたことがありませんので、落ち着いて最後まで対応してください。
③最近の消費者問題で気になること
  • 聞かれる人と聞かれない人がいます。これも②との関連性でしょうか。事例が上手く答えれなかった受験生への救済策かもしれませんね。最近の気になる裁判例、特に消費者契約法に関連する裁判例を聞かれることもあります。

①③は事前に準備をしていれば問題ないと思います。
①~③の具体的な対策については、別途、2次試験対策で詳しく解説してます。

※過去の受験者の面接の体験談は別途まとめています。

4.資格認定制度に関する国セン公表資料(合格基準) (2012年3月5日)

現在、国では国民生活センターのあり方や相談員の位置付け、資格制度などについての見直しをしており、検討会も頻繁に開催されております。
その中の「消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会」で、3資格の実施団体が提出した資格に関する資料が公表されています。
3資格とは、「消費生活専門相談員」「消費生活アドバイザー」「消費生活コンサルタント」の消費者安全法に明記されている資格です。

12月に開催された検討会の資料の中で、国民生活センターが「消費生活専門相談員資格認定制度について」の資料を作成しており、資格試験の合格基準や評価方法などについて、かなり詳しく解説していますので紹介します。
これを見ると一次試験の合格基準は7割といわれてましたが、そこまでいかないようですね。

消費生活相談員資格認定試験の難易度設定・合格基準の考え方
<難易度>
・行政の消費生活相談窓口において、消費生活相談処理を行える程度の知識を有していることを、確認できるレベルに設定している。
<合格基準>
・第1次試験の択一式・○×式試験においては、6割程度の得点を目安としている。
<合格率>
・平成22年度の最終合格率は26.6%
論文試験での判断事項(採点のポイント)
①課題をよく理解しているか(問題把握力)
②課題の条件を満たしながら、論点を整理しているか(論点整理力)
③事業者と消費者の格差を踏まえた消費者目線で考察しているか(消費者目線)
④自分の考えを論理的に組み立て、文章でわかりやすく伝えることができるか(論理構成・表現力)
面接試験での判断事項(採点のポイント)
①事業者と消費者の格差を踏まえた消費者目線をもち、公正な判断をする行政の相談員としての役割を
理解しているかどうか
②法や制度のすき間で起こる消費者被害に対して、積極的に取り組む情熱・使命感があるか
③相談者から話を聞き取る姿勢があるか
④相手の話をよく理解し、問題点を整理し、足りない点を聞き出すための知識や姿勢があるか(聞き取り能力・問題把握力・論点整理力)
⑤自分の考えをわかりやすく相手に伝えることができるか、説得力をもって説明できる能力があるか(コミュニケーション力・交渉力)

詳しくはHPを参照してください。
消費者庁
http://www.caa.go.jp/
トップ >地方協力課 > 消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会
http://www.caa.go.jp/region/index8.html
第2回消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会(平成23年12月15日)
資料5:国民生活センター提出資料[PDF:546KB]
http://www.caa.go.jp/region/pdf/111215_5.pdf
※アドバイザー試験についても同様資料が公表されていますので必要な方は参照してください。