9.次の文章のうち、正しいものには○、誤まっているものには×を、解答用紙の解答欄に記入 (マーク) しなさい。また、誤まっているものには、誤まっている箇所 (1ヵ所) の記号も記入 (マーク) しなさい。

⑩ 賃貸借契約における敷金返還請求訴訟において、判例は、㋐通常損耗等の補修費用については、賃料に含ませるなどしてその回収が図られているのが通常であるとし、㋑賃借人に通常損耗についての原状回復義務を負わせるのは、賃借人に予期しない特別の負担を課すことになるから、賃借人に通常損耗についての原状回復義務が認められるためには、㋒賃借人が補修費用を負担することになる通常損耗の範囲が契約書に具体的に明記されているか、その他の方法でその旨の特約が明確に合意されていることが必要だとしている。

【解説と解答】
⑩あらゆる場面で登場する原状回復費用に関する「敷金返還請求訴訟」ですね。当然ながら知っているべき裁判例であり、現場でもこの判例や国土交通省が作成した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をもとに助言しています。
国土交通省HP
http://www.mlit.go.jp/
ホーム >> 政策・仕事 >> 住宅・建築 >> 住宅
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/
主な施策>主な取り組み>「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/genzyokaifuku.htm
■「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)本文

原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)平成23年8月国土交通省住宅局

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/honbun2.pdf
(P.6~7)
特に、最高裁判例では、「建物の賃貸借においては、賃借人が社会通念上通常の使用をした場合に生ずる賃借物件の劣化又は価値の減少を意味する通常損耗に係る投下資本の減価の回収は、通常、減価償却費や修繕費等の必要経費分を賃料の中に含ませてその支払を受けることにより行われている。そうすると、建物の賃借人にその賃貸借において生ずる通常損耗及び経年変化についての原状回復義務を負わせるのは、賃借人に予期しない特別の負担を課すことになるから、賃借人に同義務が認められるためには、少なくとも、賃借人が補修費用を負担することになる通常損耗及び経年変化の範囲が賃貸借契約書の条項自体に具体的に明記されているか、仮に賃貸借契約書では明らかでない場合には、賃貸人が口頭により説明し、賃借人がその旨を明確に認識し、それを合意の内容としたものと認められるなど、その旨の通常損耗補修特約が明確に合意されていることが必要であると解するのが相当である」との判断が示されている。

したがって、⑩はすべて正解です。

解答一覧

⑩→○

思考回路が止まってしまう民法ですが、5割以上は正解できるように集中しましょう。