7.次の文章の[ ]の部分に入れるのに最も適切な語句を、下記の語群の中から選び、解答用紙の解答欄にその番号を記入(マーク)しなさい。なお、同一記号には同一語句が入る。

【語 群】

1.登録販売者 2.そば 3.薬剤師 4.販売管理者 5.2分類
6.医師 7.3分類 8.厚生労働省 9.小麦 10.医薬品医療機器総合機構

平成21年に改正薬事法が施行され、一般用医薬品はリスクの程度に応じて[ ア ]に分けられ販売方法も規定された。そのうち第1類のものは[ イ ]が書面によって説明したうえで販売することとなっている。第2類等は新たな専門家である[ ウ ]がいる一定の店舗であれば購入できる。
医薬品については、適切に服用したにもかかわらず、副作用によって一定レベル以上の健康被害が生じた場合には、[ エ ]に申請し、判定を受けたのち、救済が受けられる制度がある。
最近、[ オ ]加水分解物含有の石鹸は一定期間の使用で、場合により運動誘発性の[ オ ]アレルギーを発症し、アナフィラキシーを起こすことがわかり、被害者が多数出て回収となった。

【解説と解答】

改正薬事法の基礎的な問題に、多くの被害者を出した「茶のしずく」石鹸によるアレルギーの問題をからめています。
改正薬事法は、平成21年に大きく改正され、社会に与えるインパクトも相当大きなものになりました。
実生活でも、ドラッグストアやコンビニで医薬品が販売されているのは肌で感じていると思います。
覚えなければならないことは限られていますので取りこぼしがないようにしましょう。

語群を分けてみます。
5.2分類 7.3分類
1.登録販売者 3.薬剤師 4.販売管理者 6.医師
8.厚生労働省 10.医薬品医療機器総合機構
2.そば 9.小麦
5問中4問は鉄板ですね。

厚生労働省HP
ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 医薬品・医療機器 > 一般用医薬品販売制度
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/ippanyou/index.html
薬事法の一部を改正する法律の概要[127KB]
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/pdf/kaiseiyakuji.pdf

1.リスクの程度に応じた情報提供と相談体制の整備
(1) リスクの程度に応じた一般用医薬品の分類
【現行】リスクの程度にかかわらず情報提供について一律の扱い
【新制度】リスクの程度に応じて3グループに分類し、情報提供を重点化
第一類医薬品:特にリスクが高いもの
第二類医薬品:リスクが比較的高いもの
第三類医薬品:リスクが比較的低いもの
(2) リスクの程度に応じた情報提供
医薬品のリスク分類(対応する専門家)
第一類医薬品(薬剤師)
第二類医薬品・第三類医薬品(薬剤師又は登録販売者)2.医薬品の販売に従事する専門家
一般用医薬品の販売を担うため、薬剤師とは別の新たな専門家の仕組みを設ける(都道府県試験)
• 試験については、販売に即した内容、すなわち、医薬品の種類(例えば、かぜ薬、整腸薬等)ごとに、主要な成分について、効能・効果、副作用など大まかな内容を理解しているかを確認する、実務的な試験内容とする
• 一般用医薬品の販売に関しては、薬剤師又は登録販売者の配置が求められる
・販売可能な一般用医薬品・・・薬剤師は全ての医薬品、登録販売者は第一類医薬品を除く医薬品

というわけで、[ ア ]は「7.3分類」が、[ イ ]は「3.薬剤師」が、[ ウ ]は「1.登録販売者」が正解です。
知らなくても分かると思います。

次に[ エ ]は改正薬事法とは関係なく、昔からある医薬品による事故の救済制度です。
この救済制度の原資となるものは国から拠出されているのではなく、医薬品メーカーが拠出しているものです。
したがって、[ エ ]は「10.医薬品医療機器総合機構」が正解です。
医薬品医療機器総合機構HP
ホーム > 健康被害救済制度 > 医薬品副作用被害救済制度
http://www.pmda.go.jp/kenkouhigai/help.html

医薬品副作用被害救済制度
http://www.pmda.go.jp/

医薬品副作用被害救済制度

医薬品の副作用による被害の救済
医薬品は、人の健康の保持増進に欠かせないものですが、有効性と安全性のバランスの上に成り立っているという特殊性から、使用に当たって万全の注意を払ってもなお副作用の発生を防止できない場合があります。このため、医薬品(病院・診療所で投薬されたものの他、薬局で購入したものも含みます。)を適正に使用したにもかかわらず副作用による一定の健康被害が生じた場合に、医療費等の給付を行い、これにより被害者の救済を図ろうというのが、この医薬品副作用被害救済制度です。この医療費等の給付に必要な費用は、許可医薬品製造販売業者から納付される拠出金が原資となっています。

最後は「茶のしずく」ですね。大きくニュースになったのでご存知かと思います。また、アナフィラキシーという言葉も覚えておいてください。
ということで、[ オ ]は「9.小麦」が正解です。

国民生活センターHP
http://www.kokusen.go.jp/ncac_index.html
トップページ > 注目情報 > 発表情報 >
小麦加水分解物を含有する「旧茶のしずく石鹸」(2010年12月7日以前の販売分)による危害状況について-アナフィラキシーを発症したケースも-[2011年9月7日:更新][2011年7月14日:公表]
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20110714_1.html
小麦加水分解物を含有する「旧茶のしずく石鹸」(2010年12月7日以前の販売分)7月14日公表後の危害状況について[2011年9月8日:公表]
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20110908_5.html

アナフィラキシー

アレルギー反応により、蕁麻疹などの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、ゼーゼー、息苦しさなどの呼吸器症状が、複数同時にかつ急激に出現した状態をアナフィラキシーという。その中でも、血圧が低下し意識レベルの低下や脱力を来すような場合を特にアナフィラキシーショックと呼び、直ちに対応しないと生命にかかわる重篤な状態を意味する。
「平成23 年3 月 厚生労働省 保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」より

解答一覧

ア→7、イ→3、ウ→1、エ→10、オ→9

4問以上は正解したいところです。