4.次の文章の[   ]の部分に入れるのに最も適切な語句を、下記の語群の中から選び、解答用紙の解答欄にその番号を記入(マーク)しなさい。なお、同一記号には同一語句が入る。

【語 群】

1.電力料金 2.買いだめ 3.原油価格 4.百貨店 5.円高 6.加工食品
7.小さい 8.買い控え 9.スーパー 10.需要 11.所得 12.供給
13.サービス 14.大きい 15.コンビニエンスストア 16.円安

問題2 (前半部分)[ ア ]~[ カ ]

①平成23年3月11日の東日本大震災・原発事故の発生のあと、首都圏等でペットボトル入り飲料水などが小売店の棚からなくなってしまう状況が生じた。これは大震災による物流の滞りや、購入できないかもしれないという不安からの消費者の [ ア ]が起こったため、通常に比べて [ イ ]がかなり増加したことが原因と考えられる。また、ガソリンについてはなかなか購入できない状況がみられたほか、 [ ウ ]の高騰もあって価格が上昇した。もともとガソリンは短期的には [ イ ]の価格弾力性が [ エ ] のため、 [ オ ] の減少で価格上昇が起きやすい。なお、為替レートが [ カ ]になると、輸入価格の上昇は緩和されることになる。

②経済産業省が発表した平成23年3月の商業販売統計(確報)によれば、業態別に見ると [ キ ] の販売額が前年同月比15.4%の大幅減少、[ ク ] の販売額も前年同月比1.2%の現象となった。これに対し、 [ ケ ] の販売額は前年同月比で9.1%の増加となった。これは [ ケ ] では非食品の販売額が前年同月比2割以上の増加になったほか、 [ コ ] の販売額が4.2%増加したことによる。

【解説と解答】

原発事故をからめた経済の問題です。といっても、常識的に考えれば回答が出てきます。大きい小さいなどの選択肢は冷静に考えましょう。
[ ア ]は「2.買いだめ」が、 [ イ ]が「10.需要」が、 [ ウ ]が「3.原油価格」正解であるのはいうまでもありませんね。
ここで「価格弾力性」という経済用語が出てきますが、日常的には聞かないものの試験には良く出る言葉ですので、何となく意味は分かると思いますが、この機会に再確認してください。
22年度試験の問題4の④でも出題されています(https://soudanshiken.com/room2012/20110318/70.html

需要の価格弾力性

価格弾力性とは、価格の変動によって、ある製品の需要や供給が変化する度合いを示す数値。
需要の価格弾力性の場合は、需要の変化率/価格の変化率の絶対値で表される。
例えば、ある製品の価格を10%値上げしたときに、需要が5%減少したとすると、この場合の価格弾力性は、5%/10%=0.5となる。
この値が1より大きいと「弾力性が大きい」といい、1より小さいと「弾力性が小さい」という。
価格弾力性が小さい場合は、価格を変更してもほとんど需要は変化しないが、価格弾力性が大きいと、価格が変わると需要が大きく変化する。
通常、コメや野菜などの生活必需品は価格弾力性が小さく、宝飾品などの贅沢品は価格弾力性が大きいといわれる。

ガソリンは価格の生活必需品ですので、 [ エ ] は「7.小さい」が正解となります。そして品薄=供給の減少になれば値上がりしますので、 [ オ ] は「12.供給」が正解となります。
また、輸入品の価格が抑えられる=安くなるのは、まさしく今の日本の現状であり、 [ カ ]は「5.円高」が正解となります。
価格弾力性以外の部分は常識的に考えれば簡単ですので少なくとも6問中5問以上の正解を目指してください。

解答一覧

ア→2、イ→10、ウ→3、エ→7、オ→12、カ→5