3.次の文章の[ ]の部分に入れるのに最も適切な語句を、下記の語群の中から選び、解答用紙の解答欄にその番号を記入(マーク)しなさい。なお、同一記号には同一語句が入る。
【解説と解答】
まず、何の用語の説明かというと、「最も信用力の高い債権」なので、選択肢をみても、 [ ア ] は「13.国債」が正解であることは即答です。国債の代表的な価格変動リスクは、選択肢からは「1.物価水準」か「5.金利」の2つになります。私はどちらも正解のような気がしますが、 [ イ ] は「5.金利」が正解です。よく考えれば、物価が下がったら金利も下がるとは限らないですね。そして、景気がいいときは株が上がって国債は人気がなくなるので、国債の市場価格が下がり、何とか利率を上げたとしても、思い切った上げ方はしませんので、人気はなく市場価格は下がります。したがって、国債の価格が下がるのは金利が上昇する局面なので、 [ ウ ] は「15.上昇」となります。まあ、上昇か下落が正解でしょうけど、冷静に考えることができるかどうかですね。 [ イ ] が物価水準にしたとしても [ ウ ] は正解できるはずです。
さて、同じ残存期間の国債と企業の社債との利回り格差は何というのでしょうか。
分かりません。
しかし、選択肢をみると、「18.リスクプレミアム」か「19.リスクイールド」しか該当しないようですのでどちらかですが、知識の問題になるので難しいですね。
今回覚えておきましょう。
何を意味しているのかといえば、国債のほうが社債よりも信用が高いですよね。やばい会社の社債であれば利率がむちゃくちゃ高いけど倒産リスクがあります。つまり、国債ではなく社債を購入するというリスクをおかしたときの金利差で得られる利益ということですよね。
すると、「プレミアム」と「イールド」の意味が分かればいいのですが、残念ながら「イールド」はほとんど聞かない言葉です。
それよりもプレミアムのほうが聞きます。
「18.リスクプレミアム」・・・「プレミアム」が「本来の値段より高い値段で取引された時の超過分」「額面以上に上乗せされた金額。転じて、付加価値を指す」などの解説がありますので、「リスクをとった分だけ期待される利益」というような意味でしょうか。
「19.リスクイールド」・・・「イールド(yield)とは利回り、報酬という意味。ハイ・イールドとは高利回りという意味」という説明がありました。利回りリスク?でしょうか。それならば、単独の商品についてのことになるので、ここで利回りの格差を聞かれているので、意味合いが違いますね。
「プレミアム」の意味を素直に考えたなら、知らない「イールド」を選ぶこともないでしょう。ということで、 [ エ ] は「18.リスクプレミアム」が正解です。
そして、リスクプレミアムが高水準である、すなわち、国債と社債の金利差が高ければ高いほど、利益を上げられるが、社債のリスクも高くなり、倒産する危険性もあり、そのため信用力も低くなりますので、 [ オ ] は「6.低い」が正解です。
最後に「必要なときにすぐに売却できない」といえば、流動性ですよね。株でも東証一部は取引量が多いので流動性は高いのですが、新興市場などは取引量が少なく流動性は低くなります。流動性とは、売買が活発で、売りたいときに売ることができて、買いたいときに買うことができる状態です。価格が付いていても売ってくれる人やかってくれる人がいなければ、その価格での取引が成立しなくなります。したがって、 [ カ ] は「20.流動性リスク」で即答です。
「外貨建債権に見られる為替変動リスク」についてもおさえておいてください。
ア、ウ、カの3つは必須として、残り3つから上乗せしたいところです。