資格を取得したら、いつでも消費生活センターに就職できるとは限りません。
まず、募集が非常に少なく、いつ募集されるか分かりません。
欠員が生じたので募集する、という場合が多いでしょう。
ただし、消費者庁の創設および消費者安全法による市町村への消費生活センターの設置の義務付けから、今だけ新規採用が広がる可能性はあると思います。
したがって、採用情報の収集が大切になります。
都市部と地方でも温度差があり、地方では相談員が不足していることが多く、都市部では募集が少ないです。
地方では先に相談員になって、仕事を続けながら資格を取得するパターンもあるようです。
職場環境も都市部ほど消費者行政が活発であるのに対して、地方では行政職員の理解が薄く、理解不足から人間関係が上手くいかないところもあります。
相談件数も段違いであったり、地方では知り合いばかりで地元に相談したがらない消費者もいます。
都市部では困った消費者も少なくありません。
複数の相談員か1人だけの相談員か、商品テスト担当者がいるところといないところでも差があります。
そのため、職場環境についても事前に情報収集することも大切です。
就職するに当たって「採用形態」も重要な要素となります。
基本的に行政の正規職員として新卒新規採用されるという職種ではないので、中途採用(?)が原則となります。
大きく分けて、①行政の非常勤嘱託職員、②行政の委託先職員、の2パターンがあります。
就職したい消費生活センターがどちらの形態かを把握する必要があります。
①行政の非常勤嘱託職員
給与や福利厚生などの面では行政だけあって公正明大です。
ただし、行政のルールで非常勤は「雇い止め」があります。
1年契約の、3年延長までとか5年延長までとかあります。
相談員は長年経験してこそ一人前に育つものです。
それと矛盾するということで、問題になっています。
しかし、行政のルールという一律規定があるので大きな改革がない限り、難しいと思います。
採用情報は公表されていますが、まめにチェックする必要があります。
行政の採用情報は、国民生活センターのHpで採用情報として掲載されますので要チェックですね。
もっとも効率の良い方法は、直接センターに赴いて、採用があるかどうか尋ねることです。
優先して連絡があるかもしれません。
②行政の委託先職員
前述のように行政の非常勤嘱託職員だと雇い止めなどがあり相談員のレベルを維持するのが難しくなることがあります。
そこで、相談業務自体を委託するというセンターもあります。
委託先としては、消費者協会やNPO法人などです。
委託契約であると雇い止めする必要がないので管理しやすくなります。
ただし、、消費者協会やNPO法人は相談業務以外の業務もしており、採用も公募ではなくコネであったりします。
こちらの方こそ、情報収集と積極的なアクションが必要です。
給与などの待遇面については、パート並のところが多いです。
時給1000円というところでしょうかね。
待遇改善が叫ばれています。
基金を人件費にあててもよいということで給与を上げることもできるのですが、期間限定の基金ですので、期間終了後は原資がないということで積極的ではないようです。
また、週5日の常勤か週2日の非常勤かという問題もあります。
いまのところ、大変な仕事の割には給与は低く、消費者を助けたいとか悪質業者をやっつけたいという正義感などのモチベーションが支えになっているかもしれません。
とにかく消費生活センターに就職したいのなら、そのセンターに突撃して情報を収集してください。
国民生活センター 各地の相談員の募集 http://www.kokusen.go.jp/shikaku/s_saiyou.html