2.次の文章の[ ]の部分に入れるのに最も適切な語句を、下記の語群の中から1つ選び、解答用紙の解答欄にその番号を記入(マーク)しなさい。

循環型社会構築の必要性については、従来の[ ア ]型の経済社会活動を改めるべきという一般認識も形成されつつあったが、平成10年頃、廃棄物の排出量の高水準での推移、廃棄物の焼却に伴う[ イ ]の排出、最終処分場の残余容量の減少、廃棄物処理施設の立地による環境問題とトラブルの発生などの課題が生じ、特に喫緊の課題として認識されるようになった。こうした中、平成13年に循環型社会を構築するための枠組み法となる循環型社会形成推進基本法が施行された。
循環型社会の構築には、各主体の適切な役割分担が重要となる。たとえば、製品等の製造等を行う事業者は、[ ウ ]責任により、製造等を行った製品等を自ら引き取り、もしくは引き渡し、または適正に循環的な利用を行う責務を有する。また、[ エ ]により、消費者がテレビ等の対象となる特定家庭用機器を排出する際には、当該特定機器廃棄物の再商品化等が確実に実施されるよう、消費者は、特定家庭用機器の廃棄物の収集もしくは運搬をする者または再商品化等をする者に適切に引き渡し、[ オ ]等の責務を有する。本年4月には、金や銅、レアメタルなどの有用金属を多く含む、使用済みの小型電子機器(携帯電話、デジタルカメラなど)の回収・リサイクルを推進するため、使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律が施行された。
【語群】

1.地産地消 2.再商品化に要する費用を払う 3.拡大生産者 4.製造物 5.家電リサイクル法 6.ダイオキシン類
7.フロンガス 8.自ら分解して再商品化する 9.グリーン購入法 10.大量生産・大量消費・大量廃棄

環境問題は昨年度と同じ穴埋め5個になっています。
法律的な事項が多く、問題によっては難易度は上がります。昨年度のように歴史を問う問題が出れば、暗記物に近く、難問となりますが、一般的な環境問題であれば、少々知らない法律が出てきても、「常識的な考え方」で解答することができます。

今回の問題も「循環型社会形成推進基本法」という法律が出てきます。参考書には重要な法律名として出てきますが、この法律の概要を知っている受験者はあまりいないのではないでしょうか。循環型社会は常識的な考え方でも分かるかもしれません。多くの環境問題は法律名で大体の内容が想像できます。ただし、法律用語的な名称が出てくれば苦しいかもしれません。今回はウがそれにあたります。それ以外は問題なく正答できるので4個以上取れるラッキー問題です。

なお、最新の「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律」いわゆる「小型家電リサイクル法」です。対象品目出るかもしれないと注目していたのですが、問題文中に書かれているだけでした。ただし、対象品目は今後も出題される可能性がありますので、押さえておきましょう。

政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201303/2.html

 

家電リサイクル法 小型家電リサイクル法
対象品目 テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機の家電4品目 携帯電話、デジタルカメラ、ゲーム機など多数
※具体的に回収・リサイクルする品目は市町村ごとに決定
使用済み家電の回収方法 家電販売店(小売業者)が消費者から回収し、製造メーカーがリサイクル 市町村が回収ボックスや回収コンテナなどを設置して回収
※回収方法は市町村ごとに定められる
※家電量販店(小売業者)も回収に協力
再資源化の実施 製造メーカー 認定事業者など(確実・適切なリサイクルの実施について国が認定した事業者)
消費者の費用負担 対象品目によって数千円程度を負担+運搬料金 市町村によって異なり、品目によっては手数料がかかる場合がある

なお、携帯電話・PHSは専売店においても回収しています。また、パソコンは製造したメーカーまたはパソコン3R推進協会が回収・リサイクルを行っています(回収の窓口は郵便局)。