まとめとポイント
消費者運動の始まり
・昭和23年「不良マッチ追放主婦大会」が主婦連合会誕生のきっかけ、食料品や日用品の品質テストをはじめとする「不良品追放運動」、生協運動も。
初期の重要な事件
・森永ヒ素ミルク事件(1955年・昭和30年)
・ニセ牛缶事件(1960年・昭和35年) → 景品表示法の制定(1962年・昭和37年)
・睡眠薬サリドマイド事件(1962年・昭和37年)
消費者行政の始まり
・1960年代
・消費者行政元年(1961年・昭和36年)→東京都で消費者行政部門を設置(都道府県初)
・ついで、農水省・経産省・内閣府に消費者行政部門を設置
・消費者保護基本法公布(1968年・昭和43年)
・国民生活センター発足(1970年・昭和45年)
昭和40年代(1960年代後半=1970年代前半)は国がどんどん豊かになっていく高度成長期
安全も安心も後回し、悪質商法もどんどん出現する時代(少し前の韓国や今の中国のようなイメージでしょうか)
いろんな社会問題に追随するように法律が整備されてきた
訪問販売法公布(1976年・昭和51年)→マルチ商法がきっかけ→特定商取引法に改称(2000年・平成12年)
貸金業の規制に関する法律制定および出資法の改正(1983年・昭和58年・サラ金二法)→サラ金被害
無限連鎖講防止法施行(1988年・昭和63年)→国債を使ったねずみ講
製造物責任法(1994年・平成6年)
消費者契約法(2000年・平成12年)→適格消費者団体に差止請求権
消費者保護基本法→消費者基本法(2004年・平成16年)→消費者の権利と自立←自立が重要(従来の保護される立場から)
2000年前後からたくさんの法律が制定されています(年表等で確認を)
受験者の年齢を考えると、消費者問題の始まりについては読んで覚えるしかないでしょうが、平成の時代に入っての社会情勢は肌で感じていると思いますので、成熟社会における消費者問題は、体験をベースに流れを覚えていくといいと思います。