8.次の文章の[ ]の部分に入れるのに最も適切な語句を、下記の語群の中から選び、解答用紙の解答欄にその番号を記入(マーク)しなさい。なお、同一記号には同一語句が入る。

① 生食用食肉等の安全性確保について、平成23年10月1日から食品衛生法に基づく規格基準および表示基準が設定された。対象となるのは生食用食肉として販売される[ ア ](内臓を除く)で、これにはユッケや[ イ ]等が含まれる。
規格基準のうち、成分規格としては、サルモネラ菌等を含む[ ウ ]が陰性とされ、検査記録は[ エ ]することとされた。加工および調理にあたっては、専用の設備を備えた衛生的な場所で、専用の器具を用いて行わなければならない。加工方法は枝肉から衛生的に切り出された肉塊を速やかに気密性のある容器包装に入れ、密封し、肉塊の表面から深さ[ オ ]以上の部分までを60℃、2分間以上加熱するか、これと同等以上の方法で加熱殺菌後速やかに4℃以下に冷却すること。これら加熱温度、時間は記録し[ エ ]する。
調理は上記加工されたものを調理・提供し、保存にあたっては清潔、衛生的な容器に入れ、4℃以下で保存、凍結品は[ カ ]以下で保存することとされている。
② 健康食品はあくまで食品であって[ キ ]ではない。病気の治療を期待するものではない。市場に流通している健康食品と称するものには、[ ク ]のように安全性や有効性の審査を受けた製品もあれば、十分に検証されていないものもあるほか、[ キ ]が違法に添加された製品もある。製造販売者は都合の良い情報をことさら大きく宣伝することが多い。消費者は、選ぶにあたって誇大な表示に注意し、メリット、デメリットを考えることが重要であり、あくまで[ ケ ]利用にとどめ、良いと感じられなければ、継続して摂取しないことである。また、[ キ ]を服用している人は、健康食品との併用に注意すべきである。併用によって[ キ ]の効果を減ずる、あるいは増強する危険があるためである。もし異常を感じたときは、すぐに摂取を中止し、必要であれば[ コ ]すべきである。健康は健康食品で得られるものではなく、バランスのとれた食事、適度の運動および休養を通してこそ得られるものであり、病気は医療行為によって治療すべきものである。
【語群】

1.1cm 2.2年間保存 3.牛の食肉 4.特定保健用食品 5.一般食品 6.馬の食肉
7.-15℃ 8.医療機関を受診 9.医薬品の補助的な 10.栄養機能食品 11.製品を交換
12.サイコロステーキ 13.2cm 14.1年間保存 15.腸内細菌科菌群 16.医薬品
17.食品の補助的な 18.タルタルステーキ 19.大腸菌群 20.-5℃

食品の問題は毎年出題される必須問題です。しかも、新しく定められた規格基準等の細かい部分が出題されるので難易度が高めです。食品の問題で点数を稼ぐのは難しく、勉強をしていても取れるとは限りません。ある程度見限ることも必要かもしれません。
勉強の仕方としては、新しく定められた基準等は必ず厚生労働省・農林水産省・消費者庁のHPなどで細かく解説されているので過去2年分ぐらいは確認しておくことです。また、それらは、社会的にも話題になったことで規格基準が定められることが多いので日常的に食品の社会問題に目を向けておけばある程度は予想がつきます。
問題の傾向としては、今説明したような「新しい規格基準や改正」と「食品の一般論」に分かれます。特に「食品の一般論」として「いわゆる健康食品」は頻出ですので、少なくとも食品分野では特定保健用食品などの健康食品は勉強しておいてください。

消費者庁HP
ホーム > 食品表示課
http://www.caa.go.jp/foods/index.html
ホーム > 食品表示課 > 食品表示 > 品質表示基準一覧
http://www.caa.go.jp/jas/hyoji/kijun_Itiran.html
農林水産省
ホーム > 組織・政策 > 消費・安全 > 食品表示とJAS規格
http://www.maff.go.jp/j/jas/index.html
厚生労働省HP
ホーム > 腸管出血性大腸菌食中毒の予防について
http://www.mhlw.go.jp/stf/kinkyu/2r9852000001bbdz.html
ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 食品 > 「健康食品」のホームページ
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/hokenkinou/index.html

さて、24年度の問題は過去の難問とは違って易しい問題となっており、回答に要する時間も少なくすむことから、ラッキー年だったかもしれません。
過去3年間が「正誤で誤りを選択」の形式で問題数が多かったのですが、24年度は大問2個の穴埋め問題です。しかも、穴埋めはそれぞれ2者択一形式がほとんどです。正確に覚えていなければ分からない勘で答える問題もありますが常識の範囲で正解が出せる問題が多くなっています。
前半は「生食用食肉の規格基準の改正です。いわずとしれた「ユッケ」による大規模食中毒事件で死者が出て、日本からユッケがなくなるという社会問題にもなり、ユッケを禁止にするかどうかという議論も広がり、一般消費者にも報道でも目にする機会が多かったことは記憶に新しいと思います。そういう意味では24年度の必須問題だったかもしれません。

語群をみてみると、実質的に2者択一問題になっていて、入れる場所も簡単に予想できますし、相談員試験としては?で、少し残念です。

【語群】

1.1cm 2.2年間保存 3.牛の食肉 4.特定保健用食品 5.一般食品 6.馬の食肉
7.-15℃ 8.医療機関を受診 9.医薬品の補助的な 10.栄養機能食品 11.製品を交換
12.サイコロステーキ 13.2cm 14.1年間保存 15.腸内細菌科菌群 16.医薬品
17.食品の補助的な 18.タルタルステーキ 19.大腸菌群 20.-5℃

設問ごとに容易に分けられてしまいます

ア・・・3.牛の食肉 6.馬の食肉
イ・・・12.サイコロステーキ 18.タルタルステーキ
ウ・・・15.腸内細菌科菌群 19.大腸菌群
エ・・・2.2年間保存 14.1年間保存
オ・・・1.1cm 13.2cm
カ・・・7.-15℃ 20.-5℃

キ・・・5.一般食品 16.医薬品
ク・・・4.特定保健用食品 10.栄養機能食品
ケ・・・9.医薬品の補助的な 17.食品の補助的な
コ・・・8.医療機関を受診 11.製品を交換